ミッドウィークの今日は、天皇杯2回戦がヤマハスタジアムで行われる。対戦相手は、香川県代表のカマタマーレ讃岐。現在J3リーグを戦っており、天皇杯は1回戦を2-1で勝ち上がってきた。

ジュビロのスターティングイレブンは、GKに梶川裕嗣、DFは小川大貴、伊藤槙人、中川創、高野遼、MFは山本康裕、遠藤保仁、藤川虎太朗、山田大記、古川陽介、FWにファビアン ゴンザレスが入る。
山田はリーグ戦第16節、藤枝MYFC戦以来の出場。背番号10が今日もピッチでジュビロのサッカーを牽引してくれるはずだ。また、ベンチメンバーには山本義道も名を連ねた。ルヴァンカップグループステージ第1節の横浜F・マリノス戦を最後に戦線から離脱していた熱きDFが出番を待っている。

讃岐とは過去リーグ戦で4度対戦。ジュビロの2勝1分1敗という成績だ。今日勝利を収めれば、7月12日にヴィッセル神戸とAC長野パルセイロの勝者と対戦することになる。一戦一戦、内容と結果を求めて戦い、充実の大会にするつもりだ。

キックオフはこのあと19:00。ヤマハスタジアム周辺の天候は晴れ。平日のナイトゲームだが、ジュビロサポーターの声援も味方に最後まで戦い抜く。

――試合の総括
まずは、勝って次へ進めたというのが一番大きかったと思います。もちろん内容も良くて勝ちたいですが、とにかく次に進めたことが一番です。

――試合前にスコアが動かなくても焦れずにという話がありました。早い時間帯に先制点が入って変化はありましたか？
変化は無かったと思います。当たり前のことを当たり前にやってくれたと思います。その中でミスはもちろん起こりますが、ベースの部分はリーグ戦同様普通にやってくれたかなと思います。

――後半の戦い方について
後半はやはり、なかなか決定機を作れませんでした。ボックスの中に入る回数もそんなに多くなかったと思います。ハーフタイムにも次の得点は凄く重要だと選手たちには伝えました。まずは相手に取られないことが一番ですが、そこのリスクも考えながら相手陣内での危険なプレーをもう少し増やしたかったなと。でも最初に言った通り、勝つことが全てかなと思います。

――立ち上がりは敵陣でのプレー時間が長かったと思います。どう評価していますか？
入りの部分というのは選手にも要求していましたし、その通り選手たちもピッチで表現してくれたと思います。ただ、90分あれをやるのはなかなか難しいという話もしました。行くときと行かないときをどうはっきりさせるかというのは、今日の守備のところではポイントの一つだったとは思います。ただ、後半もう少し長い時間相手を押し込むような守備から攻撃ということをやりたかったなと。多少疲労から切り替えだったりそういうところもなかなかできなくなってきたというのはあるかなと感じています。今後もう少し、(今日の立ち上がりのような)時間を長くしたいですし、もう少し相手陣内でもというところは今後の課題かなと思っています。

――2得点ともきっかけを作ったのは古川選手のドリブルでした
1対1の局面になったらどんどん仕掛けてくれということは、常々彼には言ってますし、本当に積極的にそこのトライはしてくれたと思います。素晴らしい2得点、彼のアシストがあったからこそだと、そこは本当に評価しています。

――2得点を決めたファビアン ゴンザレス選手について
ラッソ(ファビアン ゴンザレス)も今日久しぶりにほぼ90分近く試合に出たので、最後はかなり疲労もしていましたが、(体力を)もたせるためにやっていたというよりも、前半最初から行けるところまで行くという、そういう感じで今日はプレーしてくれたと思います。アクションの回数も多かったですし、背後に出て行ってボールが出ないことも多かったと思いますが、それでももう一回動き直して、相手ボールになれば守備も頑張ってくれたと。そういうところでは非常に今日はよく走って戦ってくれたなと思います。

――前半飛ばし過ぎて疲労が出たという印象ですか？
後半多少メンバーを変えて、フレッシュな選手ですが怪我から戻って来た選手も数名いまして、彼らはこういった11対11のゲームをなかなかする機会がなくて、そういう意味ではゲーム体力的なところが戻って来ていない選手も数名いましたので、そのあたりも含めてだと思います。ただ、これまでずっとトレーニングを重ねてきた、ゲームに出てきた選手というところに関しても、走力は今後もっと上げていかなくてはいけないと思っています。

――まずは、復帰おめでとうございます。久しぶりの公式戦のピッチでした
緊張しましたね。(笑)ふわふわした感じでした。以前はあんまりしなかったのですが、こんなに長期間実戦から離れたことが無かったので、変な感じでした。

――2点リードの状況で、どんなことを考えてピッチに入りましたか？
とにかく無失点のまま試合を終わらせることを監督からも言われたので、それを意識して入りました。

――交代直後はボールを多く触っていた印象です
そうですね。自分も味方の選手にボールを触らせてくれと言っていたので、自分のところに多く回してくれました。

――結果的に無失点で勝利を手にしました
危ないシーンもありましたが、とにかく良かったです。絶対にやられないというのは思ってやっていました。

――ここからに向けて
チームとしては天皇杯で1個勝って良かったと思いますし、自分としてもここからもっとコンディションを上げてチームに貢献できるように頑張っていきたいと思います。今日は平日の夜なのに、サポーターの皆さんがこんなに多く来てくれるんだとベンチに座っているときから感じていました。

――2ゴールの大活躍でした
まずはチームが勝ったことが何より嬉しいです。難しい試合になると分かっていましたが、こうやって次に進むことができて嬉しく思います。

――先制点を振り返って
古川選手が素晴らしいドリブルで相手をかわしてくれて、その後自分に良いパスをくれました。自分もボールが来ることを予測して相手DFの前に上手く入れたので、あとは当てるだけでした。上手く決められたと思います。

――2点目はリーグ戦の藤枝戦以来のPKでしたが緊張しましたか？
緊張は全く無かったです。思い切って強く蹴ることができたので、GKに触られましたが、パワーが上回って決めることができました。

――復帰以降、最長の出場時間でした
あれだけ長く出たのは今年初めてだったので疲れました。監督が自分のことを信頼してくれて、ほぼ90分近く出してくれました。それはゲーム感を掴んだり、ゲーム体力を作るために非常に大事なことなので監督の起用に感謝したいです。

――カップ戦でしっかり結果を残せているのはFWにとって自信になるのでは？
そうですね。自分はFWなのでいつもゴールを狙っています。それが短い時間であれ、監督が自分のことを信頼して起用してくれるのであれば、どんな試合でも貪欲にゴールを狙っていきたいですね。

――良い感触で週末の仙台戦に臨めますね
こうやって勝ってアウェイに乗り込めるというのは非常に大きいと思います。3ポイントを獲得して、ホームに帰ってきたいと思います。

――今日は全2得点を演出しました
最近は攻撃の形があまり上手く出せていないとベンチから見ていて感じていました。自分の突破が一つの攻撃の形ではあると思いますし、色々なバリエーションで点が取れれば良いかなと思います。あとはミスを減らしていけば、もっと出場時間も伸びるのかなと思います。

――同じサイドの高野選手との関係性について
インナーラップが凄い効いていたので、自分がもっと上手く使えればチャンスを作れたと思います。そこの質やパスの精度というのは、自分が改善するべきポイントだと思います。

――PKを奪取したシーンでは「陽介！」という声も響いていました
ベンチ外から(松原)后君に叫ばれたのですが、ベンチ外から言われたのは初めてでした。(笑)でもそれが聞こえた頃にはすでにラッソ(ファビアン ゴンザレス)が蹴ろうとしていたので。蹴れば良かったなとは正直思うのですが、ラッソが前回は外していたので、安心させたいという思いもチームとしてあったと思います。次、また自分が蹴ればいいかなと思います。

――ちなみにPKは得意ですか？
得意じゃないです、苦手です。(笑)

――週末の仙台戦に向けた意気込みを
監督の(伊藤)彰さんは緻密な戦術を持って挑んでくると思いますが、それに負けないように自分のストロングを出すことを意識したいです。今日は少しイージーなミスが多かったのですが、そういうロストを絶対無くしていかないとダメですし、ボールを受ける前にしっかり判断を持って良い選択をするのと、パスの質だったり、シンプルなズレを無くさないといけないと思います。

――ヤマハスタジアムでフルタイム出場でした
久々と言うか、ヤマハスタジアムでフル出場したことが無かったので、とにかく良かったです。

――怪我から復帰して90分を戦って、疲労感はいかがですか？
疲労感はそうですね、こんな感じだったかなと思い出していた感じです。(笑)

――自分自身のプレーについて
まだまだ質を上げていかないといけないというのはありますし、こんなふうだったなと思い出す感じのプレーもありました。前半行こうと思えば行けちゃう場面も何度かあって。試合の流れを見て自分の身体の状態だったりという部分も考えながらプレーしていました。でも、もっと自分の特徴を出していきたいですし、もっと攻撃参加もできると思うので、そういうところの質を今後もっと高めていかないとなと思います。

――完封勝利という結果について
相手はJ3ですが、簡単な試合では無かったです。それでもラッソ(ファビアン ゴンザレス)がああやって2点を決めてくれて、守備もしっかり無失点で終われたことは大きいかなと思います。

――ヤマハスタジアムの雰囲気はどうでしたか？
そうですね、こんな感じだったよなと。ずっと外から見ていたので、実際にピッチに入ると凄く皆さんの声援が聞こえますし、良い雰囲気だなって改めて思いました。

――ここからどんどん試合に絡んでいきたいところだと思います
チャンスがあればもちろん自分の良さをどんどん出していきたいですし、そのためには自分のプレーをもっともっと上げていけるところはたくさんあるので、そういった部分をもっと詰めていくのが一番だと思います。

――試合の総括
素晴らしいピッチで素晴らしい相手と素晴らしいゲームができたなというのが率直な感想です。負けたという結果を除けば、全てポジティブだったかなととらえています。強いて言えば、何度か作った得点機で1点でも取って讃岐に帰る、そういうことができると良かったですし、そういうところはまた課題ですが、非常にポジティブな試合だったととらえています。