2015年 試合速報
2015 J2リーグ 39節 vs.東京ヴェルディ
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森下 俊
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田村 直也
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太田 吉彰
藤田 義明
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中後 雅喜
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ジェイ
森島 康仁
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川辺 駿
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田村 直也
高木 善朗
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アダイウトン
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高木 大輔
アラン ピニェイロ
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アダイウトン
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杉本 竜士
平本 一樹
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小林 祐希
田中 裕人
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スタジアム名 | 試合日 | キックオフ | |
味スタ | 11/1(日) | 16:00 | |
ピッチ状態 | コミッショナー | 主審 | |
全面良芝、乾燥 | 杉澤 直樹 | 山本 雄大 | |
天候 | 試合時間 | 副審 | 副審 |
晴れ | 90分 | 馬場 規 | 植田 文平 |
気温 | 湿度 | 第4の審判員 | 記録員 |
16.2度 | 27% | 塚田 智宏 | 小山 修 |
16 | シュート | 9 |
11 | ゴールキック | 12 |
6 | コーナーキック | 0 |
13 | 直接FK | 17 |
0 | 間接FK | 9 |
0 | オフサイド | 9 |
1 | PK | 0 |
今季2度目の3連勝を懸けた一戦。
スタメン発表を踏まえ、ジュビロ磐田の布陣フォーメーションは[4-2-3-1]。GKはカミンスキー。最終ライン右から駒野友一、伊野波雅彦、森下 俊、宮崎智彦。ダブルボランチに上田康太と川辺 駿。中盤2列目右から太田吉彰、小林祐希、アダイウトン。1トップにジェイという並びか。
駒野友一は第28節・京都サンガF.C.戦(8月8日)以来、11試合ぶりのスタメンとなる。
対する東京ヴェルディの予想フォーメーションは[4-4-2]。GKは佐藤優也。4バック右から安西幸輝、田村直也、井林 章、安在和樹。ダブルボランチに中後雅喜と三竿健斗。中盤2列目右に南 秀仁、同左に澤井直人。2トップに杉本竜士と高木大輔という並びか。
東京ヴェルディは今季ここまで16勝9分13敗。勝点57の6位。前節はアウェイで栃木SCと対戦し、1-0で勝利している。
試合会場は味の素スタジアム。
天候は晴れ。
キックオフは16時。
東京V・冨樫剛一監督、「決して攻め急がず、局面を変えながら攻め切ろう」、「まずシュートを打つことを念頭にプレーしよう」、「正しいポジションを取ってから守備をすること」。
――感想
まずは、勇敢な選手たちに頭が下がる思いしかありません。ピッチで表現してくれた、“前体重”からの前への選択肢、前への推進力、ゴールに向かう姿勢というものは今まで我々が求めてきたもので、それが一人少なくなって、より色濃く出るということは、自分たちは勝点3しかないという志があったからだと思います。
日頃から3ポイントに対して、しつこいくらい執着しろと言っていますが、特に今日は退場者、けが人が出た中でも下を向かずにやってくれたと思います。
内容に関しては、退場者が出るまで、若干サポートが少なく、サポートのアングルが悪くて、ボールが動かないような状況だったと。それからヴェルディの高い位置からのプレッシャーに対して、少し臆病になっていると思ったのですが、ちょっとジェイが早々に痛んでいたようで、前線の動きも少なくて、主導権を握られている時間が長かったなと。そんな中、大きなポイントはあのPKストップだったと思います。あそこからさらにやらなければいけないことがさらにたくさん増えたことが、逆にプラスに作用したのではないかと思います。
2点目はいい展開からのいいゴールだったので、僕自身も非常にはしゃいでしまったのですが、あれで、あとはコントロールすればいいかなというゲーム展開になったのではないかと思います。
――数的不利な状況で迎えた後半の戦いについて
我々とすれば、10メートルをカバーしなければいけないところを、15メートル、もしかしたら18メートルぐらいの守備のプレーエリアが広がってしまって、非常に苦しい状況でしたが、冒頭言ったように、“前体重”というものが全てだったと思います。自分の前にいる選手に対して、常にボールアプローチ、ピックアップしに行くということが、相手の速い攻撃や考えるスピードを極端に遅らせたと思います。それに対して奪ってからの分散の仕方も、少数でしたが、非常に効果的だったなと。それがゴールにつながった部分もあったと思います。
――ハーフタイムに強調した部分はどういったところですか?
先ほど言った、前がかりになって行こうということは変わらなかったですし、札幌戦、熊本戦とラインコントロールが非常にスムーズだったので、それも2列目のボールアプローチが正しくて、それからコミュニケーションが取れていると。10人だろうが、9人だろうが、とにかくシュートに持っていかないと勝点は取れないと。そこで常に前がかりで、ということは言いました。アダイウトンにはさぼりながら、前に出ていくタイミングをうかがって欲しいとずっと伝えていました。
――試合後、ロッカールームで選手たちに伝えたことは?
テレビのインタビューでちょっと興奮して、『おれの息子たち』ぐらいのことを言ってしまったので、まずはそれを謝罪しました(笑)。あとは、『お前ら勇者だ』と。我々、負けられない状況、3ポイントしかない状況を、この苦しいゲーム展開の中で勝ち取ったと。ただ、もちろんまだ何も得ていないので、今後も苦しい展開が続いていくけど、総合力という意味では今日のゲームはそれが顕著に、大勢の方々に見せることができたいいゲームだったと伝えました。
――いつも以上にサポーターの声援が大きかったですが?
いつもサポーターに背中を押してもらっていますが、ヴェルディ・サポーターと同じぐらいの人数、それ以上の声の大きさでした。特に退場者が出た後の、後ろからの後押しは非常に力になったと思います。
――試合前に、他会場で3位・アビスパ福岡が勝利していました。アビスパ福岡との競争についてはどう見ていますか?
僕自身、自分たちの試合が終わってから(アビスパ福岡の)結果を知ったので、そんなに福岡、福岡という感じではなかったのですが。ただ、このネット社会なので、誰かが伝えたり、自分で調べたりという選手もいると思いますが、そんな中、こういったゲームができたということは昨年にはなかったなと。それが力になっていますし、自分たちが悔しい、苦しい思いをしてきたその反動というものが勝点3への執着心につながっていると思います。
難しい試合になりました。前半の途中から我々は一人少ない状況になりましたが、我々は戦う集団ですし、物怖じせずに、勇敢にプレーできました。
――自身の1点目のゴールについて
前半を0-0で折り返せたことが大きかったと思います。ハーフタイムに、自分のストロングポイントを出すようにという指示がありましたし、みんなのおかげで自分のストロングポイントを出すことができました。そして、チャンスで確実に得点できたこともよかったと思います。
――自身の2点目のゴールについて
2点目も大事なゴールでした。相手がスリップしてくれて、幸運だったと思います。残り3試合、昇格のためのハードワークを続けていきたいと思います。
――この勝利は大きな意味を持つのでは?
そうですね。このまま完封勝利を続けていきたいです。練習の時から雰囲気がいいですし、楽しむところは楽しむ、厳しくやる時は厳しく練習できています。これをこのまま続けていけば、いい結果が見えてくると思います。
苦しい試合でしたし、退場やPKもあり、難しい試合でしたが、前半を(失点)ゼロで終われたことがすごくよかったと思います。
――数的不利となった後の時間帯で、意識したことは?
(順位的に)追われている状況で、勝たなければいけない中で、ヴェルディが序盤から勢いよくきました。ただ、サイドを使われても、中のところをしっかり守ることができましたし、いい守備ができたと思います。
――ハーフタイム、名波監督からの指示は?
10人でも勝点3しかいらないという話がありました。人数が少なかったですが、自分はその分、走ろうと思っていましたし、前にいれば、点が取れると思っていました。勝つということをみんなで意識していました。
――先制点のシーンについて
小林祐希くんにボールが入って、最初は後ろでもらおうと思ったのですが、相手もそんなにマークについてこなかったので、するすると上がっていきました。ボールを受けて、中にパスを出そうとしたのですが、(ゴール前に)人数が少ないと思って、自分で行こうと決めて、縦に行きました。ゴールはあまり見えていなくて、振り抜いたら入ってよかったです。
今日は試合の入りのところで、ちょっと難しさがありました。その中で、相手にとってはPKというチャンスがあったわけですが、それを乗り越えることができれば、まだまだ時間はありましたし、十分やれるという気持ちでプレーしていました。アウェイにも関わらず、とてもたくさんのサポーターがスタジアムに来てくれましたし、それが力になり、最後まで戦い抜くことができました。PKを止めた後も、我々としてはとにかくハードワークするだけでしたし、集中力を維持するという二点だけ考えていました。
――PKストップについて
ああいう場面では、キッカーの方がプレッシャーを受けるものです。キッカーは決めて当たり前というわけですし、GKとしては止めればそこでヒーローになれますから。そういうメンタリティーでした。あの場面を止めることができていなければ、もしかしたら、違う結果になっていたかもしれません。あれが勝利に結びついたことは非常によかったです。
立ち上がりから相手がプレッシャーをかけてきた中で、ボールを失ってしまった場面もあり、前に出て行けなかった部分がありました。退場者が出てしまい、よくない雰囲気になった場面もありましたが、ただ、チームとしてやるべきことは同じでした。
今、負けなしで来ていますし、よくない流れを自分たちで取り戻すことができていると思います。それが今日の試合でもできたと思います。一人少ないという状況で、前半を0-0で抑えたことがよかったと思いますし、後半は相手も人数をかけて来ることはわかっていましたし、そうなると裏が手薄になると思っていました。(川辺)駿とアダイウトンが少ないチャンスで得点を取ってくれましたし、チームとして試合の進め方がよかったと思います。
選手たち自身も“しびれた”試合でした。こういう試合を毎試合見せたいですし、今それができていると思います。これを続けていきたいです。それと、サポーターのみなさんの声援が改めてすごいと思いました。あれだけスタンドを埋めてくださり、びっくりしました。
――数的不利になってからの戦い方で意識した部分は?
個人的には、あまりアダ(アダイウトン)に守備をさせたくないと思っていました。アダの一発に懸けたいと思っていました。それと、自分がチャンスメイクしなければいけないと思っていました。(上田)康太くんと(川辺)駿が前に出過ぎると、中を空けてしまうと感じたので。そこをあまり前に出させないようにしながら外でためること、無理に攻めないこと、といったことを意識していました。
――感想
たくさんのサポーターに詰めかけていただき、お互いに攻撃的なサッカーを志向するチーム同士で、自分たちはしっかりとゲームに入っていけたと思っています。
特に前半のところで、彼らのボランチの脇やペナ角の中から自分たちがペナルティーエリアにもぐり込んだり、そこからの攻撃の種類というものが今日のテーマでしたし、サイドを変えながら上手くそこにもぐり込めて、実際に点になるチャンスは何度か来たのかなと思っています。
10人になって、後半の入りのところで、自分たちが前半よりもさらにいい入り方をしなければいけないという中で、失点をしてしまったことが残念でした。それでも、そこから慌てないで、しっかりと90分の中でゲームを、と言っていたのですが、そこの1点というのは、わずかな狂いがどんどん大きくなってしまったのかなと。向こうもより鮮明にカウンターの図を出してきましたし、自分たちのミスでボールを奪われて、相手のカウンターを受けてしまったことは残念でした。
また、向こうがジェイを早く見切って森島選手に代えてきたことが、自分たちにとっては苦しくなった要因だと思っています。
ただ、今週選手たちにも伝えたのですが、一喜一憂しないで、という話はしてあります。終わった後のサポーターの声援を聞いて何も思わなかった選手、スタッフはいないと思っていますし、自分たちは次の試合にしっかりと勝って、ホームに戻ってくるための努力をまた1週間していきたいと思います。
サポーターに勇気をもらえましたし、また1週間しっかりと練習できる気持ちを持たせてくれたことに感謝しています。なので、しっかり結果を残して帰ってきたいと思います。