2012年 試合速報
2012 J1リーグ公式戦 25節 vs.ヴィッセル神戸
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小川 慶治朗
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奥井 諒
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宮崎 智彦
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菅沼 実
山崎 亮平
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奥井 諒
奥井 諒
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野沢 拓也
茂木 弘人
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田代 有三
フェルナンド
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山崎 亮平
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イ グァンソン
高木 和道
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山田 大記
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松浦 拓弥
阿部 吉朗
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スタジアム名 | 試合日 | キックオフ | |
神戸総合運動公園ユニバー記念競技場 | 9/15(土) | 19:00 | |
ピッチ状態 | コミッショナー | 主審 | |
全面良芝 | 田中 賢二 | 木村 博之 | |
天候 | 試合時間 | 副審 | 副審 |
曇り | 90分 | 越智 新次 | 相葉 忠臣 |
気温 | 湿度 | 第4の審判員 | 記録員 |
25.8度 | 59% | 武田 光晴 | 村上 伸也 |
11 | シュート | 12 |
8 | ゴールキック | 5 |
4 | コーナーキック | 6 |
15 | 直接FK | 19 |
3 | 間接FK | 0 |
2 | オフサイド | 0 |
0 | PK | 0 |
今季リーグ戦は残り10試合。“勝負の秋”がいよいよ始まる。
依然として離脱者は少なくなく、さらに今節は今季ここまでセンターバックとボランチを務めてきた藤田義明が累積警告により出場停止。代表戦を終えた駒野友一、前田遼一はすでにチームに合流しているが、けして楽なチーム状況とは言えない。だが、チーム内にネガティブな雰囲気はない。「けが人や出場停止者がいることは他のチームにも言えること。上位で戦うためにもだれが出ても同じサッカーをしていきたいし、それができれば勝星がついてくる」(駒野友一)。シーズン終盤とあり、けが人、出場停止者という点はこの先も乗り越えなければならない関門の一つ。総力戦となることは間違いなく、チーム全員の力が必要だ。日々のトレーニングを通じて選手層は着実に厚くなっている。先の天皇杯2回戦(9月9日)では押谷祐樹、ハン サンウン、小林祐希の3選手がジュビロ磐田での初ゴールをマーク。カテゴリーの異なる相手とはいえ90分を通じて攻め続け、計7得点を叩き出すなど選手それぞれが果敢なアピールを見せたことは残りのシーズンへ向けても明るい材料。小林祐希は今節加入後リーグ初先発。中盤の底で配給役となりつつパワフルな左足でゴールも狙う。
対するは11位・ヴィッセル神戸。先の天皇杯2回戦ではJFLクラブに不覚を取ったが、今季途中に監督に就任した西野 朗監督の下、しっかりと修正を施してくるだろう。格下クラブに敗れたことでメンタル的にもより一層引き締まった状態でこの試合に臨んでくるに違いない。日本代表・伊野波雅彦が累積警告により出場停止となるが、前回の対戦でハットトリックを決められた小川慶治朗など要注意人物は多い。大久保嘉人、田代有三というスピードと高さのある2トップにも仕事をさせてはいけない。
ジュビロ磐田が神戸総合運動公園ユニバー記念競技場でヴィッセル神戸とリーグ戦を戦うのは2002年シーズン以来。その際は1-0で勝利しているが、この試合もアウェイで相手に競り勝ち、勢いに乗りたい。
神戸、「もう少し背後を狙って攻撃すること」、「ディフェンスラインを深くしない」、「球際をしっかり戦うこと」。
――感想
今日も遠いユニバー競技場にサポーターの方に来ていただき、ありがたく思っています。
試合に関しては、前半は前回のうちのホームの試合と同様に前に圧力をかけられ、少し勇気が足らず自分たちが後ろ向きになった結果、失点してしまいましたが、後半より自分から攻守に仕掛けるということを選手が勇敢に実践してくれたことが結果につながったと思います。
――後半開始から山崎選手を投入していますが、この試合、どのあたりがポイントになりましたか?
前半難しい状況でしたが、ハーフタイムに帰ってきた時には選手たちは非常に落ち着いていましたし、どこか自分たちの中で何かを掴みかけているのかなというのは僕自身、選手を見ていて感じますし、後半のように自分たちが勇気を持ってプレーすることをやり続ければ自分たちはやれるということをプレーで証明してくれました。それをこれからも続けていきたいですし、まだ9試合あるので1試合1試合が“決戦”のつもりで全員で団結してやりたいと思います。
――ハーフタイムに強調したことは?
まずはボール際で負けるなと言いました。やはり自分たちのスタイルを出すにはそういった本質的なところで劣ると難しくなると特にここからの10試合は思っていましたし、そこをより強調した結果、(山田)大記に代表されるように簡単に倒れず、ボール際で厳しくプレーしてくれたことが逆転につながったのではないかと思います。
――檄を飛ばしたのですか?
最初にそういったことを言っただけですし、選手同士でもよくコミュニケーションを取っていましたし、十分ひっくり返せる雰囲気だと思いました。
――2ゴールに駒野選手が絡んでいますが、彼の評価は?
もちろん力があることは明確ですが、ここ数か月は代表戦を含めてハードな中、本当に練習からよく走りますし、若い選手の見本と言うか、あまり口数は多くありませんが、プレーで示すと言うか。練習だけではなく試合で結果、数字を残すという意味では前回も言いましたが、僕は国内、国外を合わせてもナンバーワンのサイドバックだと思っています。
――この試合がリーグ初先発となった小林祐希選手の評価は?
立ち上がりは少し緊張した部分もあったかもしれませんが、慣れてくると彼にしかできないボールの受け方、展開力、シュートといったものがありますし、初先発にしては本当にいいできだと思います。さらに慣れていければもっともっとチームに違いをもたらしてくれるのではないかと期待しています。
――関連してですが、ダブルボランチのコンビとしての評価は?
前半はリズムが悪かったということもありましたし、大久保君に上手く使われていた部分もありますが、時間の経過と共に自分たちが主導権を握ると彼らはより攻撃的な選手ですし、さらに良さが出てきます。そのあたり、あの2人が組んだ時にはいかにあの形に持っていけるかがより大切だと思いますし、彼らもこういったハードな神戸さんとの試合を経て、若いですし、より経験を積んで次にステップアップしてくれると思います。
――大きな逆転勝利となったが?
ただ、相手が11人の時に相手の戦術にはまり、ロングボールのセカンドボールも拾われていました。前からプレッシャーをかけられていた時に(ボールを)前に持っていくことができなかったので、そのあたり、反省もありますが、アウェイでの逆転勝利ということはチームにとってすごくいいことだと思います。
――後半はよりアグレッシブなプレーが増えたように見えたが?
そのあたり、ハーフタイムにも監督に言われていましたし、負けているわけですし、しっかりとチーム全員が相手のゴールを向かうことを意識してプレーしました。
――決勝点のシーンを振り返ると?
センターバックの2人が高いということもありましたし、(クロスを)逆サイド(に入れた)の方がいいと思っていました。マークはつかれていましたが、(山田)大記が相手をかわし、上手く決めてくれました。結果的にそれが自分のアシストになっただけかなと。
――リーグ戦は残り9試合となるが?
上とは少しポイントが離れていますし、(リーグ優勝のためには)全勝が最低条件だと思います。ホームもアウェイも同じサッカーをすることを目標にこれからもやっていきたいと思います。
前半、相手のやりたいことをやられましたし、そこで(失点)0でいきたいところでした。ただ、その中で失点こそしましたが、1点でよく我慢できたかなと。後半も走れるという思いがチームの根底にありますし、我慢すれば流れはうちに来ると思っていました。
――後半の戦いについて
後半、退場者が出る前から相手の運動量が落ちてきたことを感じていましたし、プレッシャーも前半よりは落ちた印象もありました。そこに退場者が出て、さらに足が止まった部分もあったのかなと思います。
――リーグ初先発の小林祐希(50)が小林裕紀(7)とダブルボランチを組んだが?
後半、役割が明確になっていましたし、新しい方の(小林)祐希はちょっと前でボールを持ち出してくれましたし、もう一人の(小林)裕紀は(後方で)僕らのサポートをしてくれました。2人とも持ち味をしっかり出してくれました。特に新しい方の(小林)祐希はリーグ初スタメンでしたし、そういった試合で何とか勝たせてあげたいという思いがありました。その意味でも嬉しい勝利です。
試合を振り返ると自分自身のプレーで納得できない部分もあります。
ただ、ジュビロに来た時に1タッチ、2タッチのパスが多いという印象があって、もし、この試合のように引かれた相手にはドリブルも入れないと相手も出てきませんし、横につなぐだけでは崩れないので、そういった中で縦、サイドを使っていけば得点につながると思っていました。やっていて実際にそういったプレーが出た部分もあったのですごく気持ちよかったですし、勝利したことに関しては嬉しさもありました。
入りのところでやりたいサッカーができず、ロングボールが増えてしまったところは修正点ですが、こういう入り方をして失点してしまった試合でも返さないと意味がないと選手同士でも話していました。
――ゴールシーンを振り返ると?
相手がクリアすると思ったのですが、(ボールが)上手く流れて来てくれました。とにかく前にボールを落として、そのまま打つと外しそうだったので、一度(相手に)体を当てて打ちました。
ただ、これまでの試合で自分が決定的なところで決めたり、味方に合わせられれば勝っていたゲームもあったので、今日は点を取って勝つことができましたが、自分としてはまだまだという気持ちの方が大きいです。
――相手に退場者が出たこと以外に後半勢いが出た要因は?
意識だと思います。前半途中から多少つなげるようになった部分もありますが、去年のようにロングボールが多くなってしまった部分もありました。ゴールキックの時に“作る”ことをしなかったり、自分たちのスタイルを出そうとしないで相手に合わせてしまった部分もありました。そのあたり、試合中、選手同士で話をすることもありましたし、ハーフタイムに(森下)仁志さんから『もっと勇敢にプレーしよう。ミスを恐れて消極的なプレーをするな』ということを言われましたし、選手それぞれが自分たちのスタイルを出すことを意識してプレーしました。
後半監督の指示通り、球際で強くいくことやアグレッシブにプレーすることを意識していました。他の上位チームも勝っていますし、アウェイでの逆転勝利は大きいと思います。
(試合の)半分では結果が出ないということですね。立ち上がりから全体が攻守に狙いを持ち、ジュビロを圧倒してチャンスもありました。決めきれないと厳しいかなという中でも全体がアグレッシブな戦いで先手を取れました。本当に前半はいいゲームができたと思います。後半立ち上がりから少しジュビロの圧力を受けましたが、やはりこういうポゼッションできるチームに数的不利にされればこういう形に、とは思います。よくしのいでいたと思いますが、後半はすごく残念な戦いです。今後、前半の戦いを追求していきたいと思います。できなかったから、結果が出なかったからではなく、やろうとしているサッカーは悪くないと思います。全員が数的不利な中でよくやってくれたと思います。残念なのは結果だけです。