2024年 試合速報
明治安田J1 第38節 vs. サガン鳥栖
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富樫 敬真
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ジョルディ クルークス
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マルセロ ヒアン
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松本 昌也
山田 大記
高畑 奎汰
マテウス ペイショット
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中村 駿
藤川 虎太朗
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マルセロ ヒアン
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マルセロ ヒアン
久保 藤次郎
丸橋 祐介
上夷 克典
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植村 洋斗
西久保 駿介
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原田 亘
藤田 直之
朴 一圭
岡本 昌弘
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上原 力也
平川 怜
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中原 輝
堺屋 佳介
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スタジアム名 | 試合日 | キックオフ | |
駅スタ | 12/8(日) | 14:00 | |
ピッチ状態 | コミッショナー | 主審 | |
全面良芝 | 久留米 浩次 | 福島 孝一郎 | |
天候 | 試合時間 | 副審 | 副審 |
晴れ | 90分 | 武部 陽介 | 塩津 祐介 |
気温 | 湿度 | 第4の審判員 | 記録員 |
15.2度 | 27% | 石丸 秀平 | 上瀧 善之 |
12 | シュート | 10 |
14 | ゴールキック | 8 |
2 | コーナーキック | 4 |
10 | 直接FK | 12 |
2 | 間接FK | 2 |
2 | オフサイド | 2 |
0 | PK | 0 |
J1残留を懸けたシーズン最終戦が、いよいよキックオフを迎える。ジュビロとしては勝利が必須。残留は他会場の結果に委ねられることになるが、1点でも多く得点が必要な状況に変わりは無い。今日もチーム一丸となってアグレッシブに戦い抜くことで、来季への道を切り開いていく。
スターティングイレブンは、GK川島永嗣、DF松原后、伊藤槙人、高畑奎汰、リカルド グラッサ、MF上原力也、松本昌也、ジョルディ クルークス、中村駿、植村洋斗、FWジャーメイン良。
前節のFC東京戦も勝利が絶対条件というの中での戦いとなった。後半8分にセットプレーから相手に先制を許したが、その後途中出場した選手たちが躍動。35分、藤川虎太朗の突破から獲得したFKの場面では、上原の正確なキックがペイショットのヘディングシュートを生み、44分には再び藤川の積極的な姿勢が相手のハンドを誘いPKを獲得。これを山田大記が利き足ではない左足で冷静に決めて土壇場で逆転。今シーズン限りでの引退を表明していた背番号10のゴールで劇的な勝利を手にした。今日は前節の勢いそのままに敵地へと乗り込み、サガン鳥栖から必ず勝利を手にする覚悟だ。
鳥栖は2012年の初昇格以来、J1での戦いを続けてきたが第34節にJ2降格が決定した。だが、その後は3試合を戦い2勝1敗。前節は名古屋グランパスから3-0で勝利を手にするなど、勢いのある戦いを続けている。特に、前からボールを奪ってショートカウンターでゴールを仕留める形を得意としており、今日も十分に警戒が必要だ。
残留を果たすには、勝利した上で、対象チームとの得失点差での勝負になる。ジュビロとしては、より多くのゴールが必要になってくる中で、「前からプレッシャーをかけてくる相手のファーストラインをどうブレイクしていくかが重要」と横内監督。「前節はそこを少し出せた部分もあったので、今日もそれ以上に出していくことができれば、最終ラインが押し込まれることなく、自分たちがボールを持っているときにラインを上げた状態でプレーできる。守備になったときも、良い効果があるのでやはりそこが大切になってくる」とポイントを挙げる。ボランチの上原も「今日はたとえ失点しなかったとしても、得点できなかったらダメ。必ず点を取る、ということにフォーカスして戦いたい」と意気込みを語る。また、前節、積極的な攻めの姿勢を貫き2得点を呼び込んだ藤川は鳥栖の育成組織出身。「プロになって初めて古巣のスタジアムで試合をするのですが、すごく楽しみでもある」と言い、「自分としては失うものは何も無い。思い切りやることだけが大事。勝たないといけないので行くしかない。自分はピッチに立った瞬間から全ての力を出していきたい」と熱い想いを明かした。
キックオフはこのあと14:00。駅前不動産スタジアム周辺の天候は晴れ。スタジアムには、遠方からも大勢のジュビロサポーターが駆け付け、試合前からチームに大声援を送ってくれている。サックスブルーを想う全ての人たちの願いを背負い、逆転での残留を掴み取る。
――試合の総括
まずは、シーズン開幕から最終戦まで、本当に多大なる声援をサポーターの方からいただきました。まずはそのサポーターの方々に我々がJ1に残留できなかったことに対して、申し訳なく思っております。毎試合、サポーターの皆さんの声は届いていました。どんな状況でも、我々に勇気を与えるような温かい声掛けをしていただきました。そんなサポーターの皆さんに本当に申し訳ない。それに尽きます。選手はシーズンを通して本当に一生懸命やってくれました。それに結果を付けてあげられなかった責任は全て私にあります。
試合に関して、入りは悪くはなかったと思っています。ただ、予想はしていましたが、中間でサイドハーフの選手がボールを受けるところをどう抑えていくかというところでした。そこにボールが入ったとしても、後ろの人数は足りている、捕まえられるというと考えていましたが、起点を作られ、タイミング良く走られて2失点してしまったと。これは我々にとってかなり大きな痛手になったかなと思います。後半は人と形を変えながら、リスクを負ってでも得点を奪いに行こうと、選手を送り出しました。しかし、追加点を奪われ、得点できずに試合を終えたことが一番悔しいです。我々が勝っても相手チーム次第、点を取らなきゃいけない、得点も複数得点というところで試合に臨みましたが、どちらも達成できなかった点は僕の責任だと思っています。
――シーズン当初から球際や切り替えなどを大事に戦ってきたと思います。今年1年を戦い、一番足りないと感じたところはどういった部分でしたか?
今おっしゃった部分は、これまでしっかり取り組んできました。それはJ2で戦ったときから取り組んできたことで、そういう部分では以前より成長していると実感しています。ただ、J1の舞台でその技術を発揮する、正しい判断をする、高いクオリティでプレーできるかどうかというところは、やはりまだまだ足りない部分が多かったかなと思っています。
――ロッカールームで選手たちにはどのような声を掛けましたか?
まずは「今シーズンありがとう。お疲れ様でした」と。途中でチームを去った選手もいますし、苦しいときに加入してこのチームのために力になりたいという選手もいて、そういう選手たちを含めて、本当によくやってくれたなと。厳しい状況下に置かれても、チームがバラバラにならずにトレーニングから取り組んでくれたことに感謝を伝えました。だからこそ、このリーグに残りたかったですし、残せなかったことに対して選手たちには本当に申し訳なかったという話をしました。ただ我々は、2年前から僕が引き継ぎましたが、成長していないことは絶対に無い、間違いなく成長している部分はあると。それは信じて欲しいと。ただやはり、色々な部分で足りないことがあった。その部分は、また強くなってこのリーグに帰って来ようという話をしました。
――選手からは何か声がありましたか?
すぐこちらの会見に来たので、まだあまり話せていませんが、山田大記には一言話をしてもらいました。僕なんかよりも良い話をしてくれました。
――2失点ともケアしていたサイドハーフのところからやられてしまった印象です。どういったところが上手くいかなかったのでしょうか?
あそこのマークに関しては、センターバックが見るのか、ボランチが見るのか、ウイングバックが見るのか、シチュエーションで少し変わってくるぞという話は選手たちにしていました。1回ボールをクリアして、押し上げるチャンスがあったのですが、そこを押し上げ切れず中原選手との距離が最終ラインのところと少し空いてしまいました。行けないときには前線がなるべくスクリーンできればと思っていましたが、それも難しくて。ただ、あそこに入ったときに我々は後ろで数的不利を作られた訳ではないと思います。そのときに、どう掴んでいくかという話や準備をしていましたが、抑えることができず2失点してしまったので、ここはやはりこれまでも言ってきたコンパクトにしながらボールにしっかりプレッシャーをかけられる状態を作れなかった我々の甘さが出たなと思います。
――そこは強度的な部分の問題なのか、コミュニケーションや連係が足りなかったのか、どう見ていますか?
今おっしゃった通りだと思います。今シーズン、そういうところに我々は課題を抱えてずっとここまで来て、その課題に対して向き合ってはきましたが、やれるゲームとやれないゲーム、やれる時間とやれない時間、これが存在していたシーズンで、少しでも減らしたかったのですができなかった、そう持っていけなかった僕の責任だと思っています。
――結果を見ると、失点は68ということで20チーム中、鳥栖と並んでワーストです。守備の面に関して、どう総括しますか?
そこに関しては我々もずっと向き合ってきた部分ではあります。先ほどの話ではないですが、向き合ってきたけど好転させられなかった、それに尽きると思っています。
――降格という結果をどう受け止めていますか?
結果としてこういう形になったということは、自分たちの力が足りなかったということだと思いますし、それはこの試合だけではなくて、シーズンを通して戦ってきた中で、最後の最後まで自分たちも全力でやりましたけど、それ以前に自分たちの中にある課題というのを、もっと良くしていかなければいけなかったと思いますし、今日の試合だけではなくてシーズン通してやらなければいけないことがもっとあったと思います。
――前半の立ち上がりは押し込んでいただけに悔しい失点になりました
1点取るまで後ろは耐えたかったですし、とにかく後ろは絶対に決めさせないように行こうと話していたので、それを形にできなかったことは非常に残念です。1点取られても、そのあと2点目を取られないということができれば良かったのですが、それができなかったので。チームを後ろから支えることができなくて自分としても悔しいです。
――チームを一番後ろから支えていて見えた、今のチームに足りなかったものは?
自分たち自身の中に厳しさが足りないからこういった結果になるということは変わりません。勝負所でしっかり取るということも含めて、もっともっと成長できると思うので、もう一度見つめ直してやっていかなければならないと思います。
――悔しい結果となりましたが試合を振り返って
これが僕たちの今の実力だと思いますし、本当に悔しい結果ですけど、これを受け入れてまた来年1年で戻って来られるようにやっていかなければいけないと思います。
――どんな思いでゴール裏のサポーターの前に立ちましたか?
いつもそうですが、ここ数試合は特に、本当に多くのサポーターの方が大きな声で僕たちを後押ししてくれました。本当に力になったし、パワーにもなりました。そして、(山田)大記君の最後の試合で絶対に負けたくないという思いもあったのですが、こういう結果になってしまって本当に悔しいです。
――立ち上がりは攻め込むシーンも多く、そこで決めていればまた違う結果になったのでは?
僕たちは勝ちに行くしかないし、少しでも多くの点を取って勝ちに行こうという中で、前半から守備がハマらない時間が多かったのですが、試合中に改善できる力や考えが足りなかったと思います。
――点を取らなければいけないという状況の中で、ハーフタイムにはどんな話をしましたか?
難しい状況になってしまいましたけど、僕たちは必ず点を取りに行く気持ちしかありませんでした。その上で守備を疎かにして失点をしてしまったら意味が無いので、上手くバランスを取りながら点を取りに行こうと話していました。
――試合後はロッカールームで山田選手からも話があったそうですね
彼は本当に熱い気持ちで、ジュビロを長い年月支えてくれた選手なので、今いる選手は大記君のことを忘れることは無いですし、自分も含めて思いを受け継ぐ選手が1人でも多くいれば良いなと思います。
――どんな思いでサポーターのところに向かいましたか?
終わった瞬間はすごく悔しかったし、何よりすごく申し訳なかったです。
――2013年にもここで降格をしました。山田選手も4度目の降格となりましたが今どんな思いですか?
この屈辱を二度と味わいたくないと思って今年臨みましたけど、こういった結果で終わってしまったというのは、言葉にできないです。クラブというものはこれからも存続していくし、これが今の自分たちの実力だということを自覚していかないといけないと思います。また0からではなくて、この2年間で一生懸命積み上げたものを繋いでいかないといけないなと。もちろん僕は、来年以降のクラブのことは分かっていない状態ですけど、積み上げてきたものはしっかりと活かしていく、至らなかった部分はクラブとして改善していく、ということが大切だと思っています。
――今後このクラブに何か残していこうという気持ちはありますか?
僕個人としては選手を離れ、一線を退く立場として無責任に言わせてもらうと、降格する度に例えば、(藤田)俊哉さんのポジションなど、全て責任を取ってまた0からチームを作り直すということを繰り返していると、なかなかクラブとして積み上げていけないと思います。もちろん意見はあると思いますが、横さん(横内監督)も含めて2人が残ってくれたら僕個人としては嬉しいです。残ってこの上に来年積み上げていくということをやっていかないと、いつまで経っても同じことを繰り返してしまうということを個人的には感じているので、J1に残れたら一番良かったですけど、落ちてもなお、一貫性を持ってやって欲しいと思います。
――リーダーシップを取ってきた山田選手が引退することになりますが、上原選手、松本選手、松原選手といった選手たちがその想いをしっかりと受け継いでいるのでは?
そうですね。(上原)力也は特に、チーム全体を見ることができています。それはメンタリティも含めてゲームで起こっている全体を見れている選手なので、本当に逞しいなと思って成長を見ていました。僕がいなくなることでよりその自覚が芽生えてくるということもあると思うので、来年以降のリーダーシップというところでは、僕は不安は無いというか、みんなに安心させられているなと思っています。
――残念な結果となりましたが試合を振り返って
最初は良い入りができていたと思いますし、あの時間帯に1点欲しかったなと思います。中原選手が間に落ちてくるとは分析していたのですが、そこで前を向かれて、という形からの前半に2失点してしまいました。このゲームに限ったことではなくて、今シーズンずっと中盤の後ろの所というのは自分たちが出られずにやられてしまうことが多かったですし、それがシーズン最後まで改善することができずに、最後のゲームでも出てしまったと思います。
――0-2で試合を折り返しましたが、FWとしてはどんな気持ちで後半のピッチに立ちましたか?
後半は4-4-2にして一番前の圧力を出せる形に変えて、何とか1点取って、ここ数試合と同じように勢いを持っていけたらと思っていました。ゴール前まで迫ることはできていましたけど、相手も良い守備をしていましたし、そのあとの精度が低くて点を取ることができなかったと思います。
――ご自身はJ1で19得点を取りましたが、降格という結果になりました。ここに関してはどんな思いを持っていますか?
今年は多くのゴールが取れましたけど、チームを残留させるという意味ではもう一つ出し切れなかったというか、もう一伸び足りなかったと思っています。今年のこの経験を自分のサッカー人生の糧にして、もう一つ突き破れるような、そういう選手になっていきたいので、今年のこの悔しさを次に活かしていけたら良いなと思います。
――このメンバーでやるのは今日が最後の試合でした
特に今年は(山田)大記君が最後ということで、何とか良い形で終わりたかったですし、その想いは大記君だけでなくて周りの選手もあったと思います。ただ、自分の力不足で良い形で締め括れなかったのは申し訳ないなと思います。
――シーズン通してなかなか課題を改善できなかったことについて、今日はどのような難しさを感じていましたか?
自分たちは点が欲しかったので、ある程度前から圧力をかけたいという思いがあるけど、相手の前線にはスピードのある身体能力の高いマルセロ ヒアン選手がいるという状況で、前と後ろの意識にズレがあったのかなと思います。
――2度目の降格を経験してしまいましたが、今年はチームを引っ張ってきたからこそ悔しい思いがあるのでは?
2年前は年上の選手が多くいて、どちらかと言うと付いて行く感じでしたが、今年に関しては自分がチームの結果を左右させたというか、自分が取れなければ勝てなかったし、自分が複数点を取ってゲームに勝つということが多くありました。自分次第で結果が左右する試合が多かったので、そういう意味では、途中の怪我も含めて本当に悔しいというか、自分としては大きな責任があったかなと思いますし、悔しさはより一層あります。
――試合の総括
前半から選手たちがパワーを持ってやってくれましたし、交代で出た選手も一生懸命やってくれました。見ている方々が来て良かったというふうに思ってくれていることを願います。ライン間で前を向いたときのディフェンスの間というのは、練習からすごく良いものが出ていたので、そこも狙いの一つでした。選手たちの疲労も見ながら交代は考えていたので、3点目が入ったことで交代も少し楽になったかなと思います。いつもサポーターの方々には大きな声援をいただいていますが、降格が決まってからもそれでも変わらずに、こうやって応援していただけるし、勝って泣いてくれるような方もいるので、そういう方のおかげで選手たちも最後までできたと思いますし、すごく感謝しています。