2010年 試合速報
ナビスコカップ決勝 vsサンフレッチェ広島
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スタジアム名 | 試合日 | キックオフ | |
国立 | 11/3(水) | 14:09 | |
ピッチ状態 | コミッショナー | 主審 | |
全面良芝、乾燥 | 澤田 嘉男 | 高山 啓義 | |
天候 | 試合時間 | 副審 | 副審 |
晴れ | 90分 | 山口 博司 | 二俣 敏明 |
気温 | 湿度 | 第4の審判員 | 記録員 |
17.6度 | 34% | 山本 雄大 | 杉本 雄二 |
19 | シュート | 13 |
15 | ゴールキック | 13 |
7 | コーナーキック | 3 |
20 | 直接FK | 22 |
5 | 間接FK | 1 |
4 | オフサイド | 1 |
0 | PK | 1 |
2010年ナビスコカップ、決勝が いよいよキックオフ!
対戦相手は、サンフレッチェ広島。
3月31日の浦和レッズ戦から幕を開けた2010ナビスコカップも最後の試合を迎えようとしている。
対戦するのは、我らがジュビロ磐田とサンフレッチェ広島。
今シーズンの対戦成績は1勝1分とジュビロが優位にたっている。
前哨戦と呼ぶに相応しい、先日行われたばかりの広島ビッグアーチでの試合では、先制を許すも、後半に菅沼実のクロスから前田遼一が頭で押し込み同点に追いついた。
両チーム共に、ナビスコ決勝のことを考えていたのか若干動きに硬さが見えていた。
今日の試合、攻撃のキーマンと思われるのは、やはり前田遼一と佐藤寿人か。
広島との相性がいい前田遼一は、今シーズンのJリーグでも2試合で3得点を奪っており、前田遼一にとってやりやすい相手と言えるかもしれない。
一方の佐藤寿人はベンチスタートが決定。
必ず訪れるであろう途中出場へ向けて、気持ちは高ぶっているはずだ。
その両エースに立ちはだかるのが、川口能活と槙野智章。
ポジションも違ければ、年齢も一回り離れているなど共通項は少ないが、ゴールを許さない気持ちは互いに負けていないことだろう。
ベテランの読みがそれを封じこめるのか、それとも若さ溢れるパワーで封じこめるのか。
これもまた楽しみである。
試合会場は、国立競技場。
試合は午後2時9分キックオフ!
晴天に恵まれており、ピッチ上は抜群のサッカー環境が整っている。
高柳一誠がドリブルで仕掛けスルーパスをだすが、オフサイドの判定。
両チームの選手共に若干硬さが見られる。
上田康太に対してイエローカード。
こちらも後方でじっくりボールを回しチャンスを伺っている。
しかしジュビロFW陣も負けずに前線から積極的にプレッシャーをかけている。
そのままターンからゴール前への突破を試みるが、槙野智章が体を入れて対応。
森崎のサイドチェンジから山岸智がクロスを上げるも、中央で山本脩斗がヘディングクリア!
広島のコーナー。
右サイドから上げるもチャンスにはならず。
エリア手前で前田遼一が倒されFK獲得!
ボールの位置についたジウシーニョと上田康太。
ジウシーニョのフェイントから上田康太が直接ゴールを狙うが惜しくも枠を捉えることが出来ない。
相手の壁に当たったように見えたが判定はゴールキック。
西紀寛が動き出していたのをしっかり見てスルーパス!
エリア内へ進入していくが、またもや槙野智章に体を入れられてしまう。
中央で森脇良太がヘディングシュートを放つが、枠の左に外れ川口能活が余裕を持って見送る。
キーパーとの競争になり勝ったのは西川周作。
その際ジウシーニョと西川周作が接触しジウシーニョがピッチに倒れこむが、事なきを得る。
ニアサイドに蹴りこむがチャンスに繋がらず。
ジウシーニョがバックヘッドで狙うが枠に入らず。
中央の開いたスペースでボールを受けた森崎浩司。
得意の左足でゴールを狙うが、グラウンダーのボールはゴール右に外れる。
やわらかいクロスをファーサイドに上げると、そこに走り込んだ船谷圭祐が、ヘディングシュート!
ボールは西川周作の股を通過しネットへ!ジュビロ先制!!!!!!!!
【1-0】
面白いように相手を交わし中央へクロス。
中央で待っていた李忠成が、右足でちょこんと合わせ広島が同点に追いつく。【1-1】
いいボールが入ってくるが、ジウシーニョのヘディングはミート出来ず。
広島、高柳一誠に代えて山崎雅人を投入。
川口能活と1対1となり右足でシュート。
川口能活の股の下を通りネットに吸い込まれた・・・【1-2】
ここで大井健太郎と交代。
相手を一人交わしGKと1対1になったところで右足でシュートを放つが、枠を捉えることができない。
しかしこれは西川周作が冷静にキャッチ。
サイドからのクロスを何本かあげるもチャンスに繋がらず、最後は左からのクロスにヘディングであわせるがミートせず。
そのこぼれ球を菅沼実が詰めるが、オフサイドの判定。
中央にいいボールが入ってくるが大井健太郎が体を寄せて対応。
ボールを奪われ、再びボールを奪いにいったところをファウルと判定されてしまう。このプレーでジウシーニョにイエローカード。
ファーサイドに走り込んだ菅沼実へクロスを上げるが、菅沼実のダイレクトボレーはミートせず。
2、3回ドリブルした後、右足でミドルを放つが西川周作の正面。
上田康太が中に入れるが、その前に競り合いの中で菅沼実がファウルをとられてしまう。
上田康太のボールに古賀正紘が競り勝ちヘディングシュートを放つがミートすることが出来ない。
上田康太のボール那須大亮がヘディングシュート。
西川周作が弾いたところを前田遼一が右足で詰めてジュビロ同点!!!!!!!!!【2-2】
アディショナルタイムは5分。
しかし、チャンスには繋がらない。
前線に走りこんでいた山崎亮平にスルーパスを出すが繋がらない。
延長戦へ。
2人に囲まれながらボールを奪われない。
フリーで左足を振りぬくと、スピンのかかったボールがジュビロゴールを襲う!
ボールはバー直撃!
右サイドで競争となるが、山本脩斗がしっかり対応!
そのままスピードに乗ったドリブルから中央に切れ込みファウルをゲット!
上田康太が直接狙うが西川周作が左手一本ではじき出す。
槙野智章が助走をとり、右足を振り抜く。
ボールはゴール左隅に突き刺さり、広島1点差に。【4-3】
エリア内に進入し、シュート!
相手の足に当たったボールが、そのボールがループ気味にキーパーの頭を越えネットを揺らす!!!!!!!【5-3】
そのままシュートを放つが、ゴール右にギリギリそれ、難を逃れる!
全力を振り絞って戦いたい。
ニアサイドに蹴りこむが、ジュビロDFが冷静にクリア!
中に切れ込み、左足でミドルシュート。
ボールは枠を捉えたが、川口能活ががっちりキャッチ!
それを止めにいった山本康裕がファウルを犯してしまいPKに・・・
ファウルをもらった槙野智章が蹴るが、川口能活が右に倒れこれを阻止!!!!!!!!!
再び槙野智章が詰めるが、ゴール右に外れてしまう。
その瞬間に長いホイッスル!
ジュビロ磐田がナビスコカップを制した!!!!!!!!!!!!!!!!!
――感想
120分のうちの始めの30分ぐらいは、もしかしたらグラウンドで見ていた方々には申し訳ないゲームをしたのかなと思いますが、それ以降の時間というのは広島の攻撃も素晴らしいものがありましたし、我々も粘り強い守備からカウンター気味でチャンスを作り、非常に見ていて面白いゲームができたと思います。これだけ多くのサポーターのみなさんの声援によって、選手達は力をもらったし、勝たなければいけないというものをグラウンド上で表現できたのではないかと思います。本当に素晴らしいプレーをしてくれた選手達に感謝したいし、誇りに思っています。久しぶりのタイトルのチャンスを、選手達が優勝ということでサポーターのみなさんに喜びを与えることができ、本当に良かったと思います。中2日でまたリーグ戦があるので、しっかりコンディションを整えてまたやっていきたいと思います。
――後半の最後に追い付いて、また、延長戦で再び突き離しましたが、どんな心境で試合を見ていましたか?
後半の立ち上がりすぐに失点して、広島の攻撃力を考えると、そのままずるずるいくか、カウンターからまた失点するのではないかと、ということも考えました。ただ、実際、それからジュビロの選手達はグラウンド上を非常によく走りましたし、非常に自分達のペースでゲームを運んでいたと。やはり何としてでもゴールを奪うんだという気持ちが外から見ていてわかっていたので、やってくれるのではないかなというふうに、後半を見ていました。
――本日の試合を振り返って一番大きな勝因と、選手の成長ぶりを感じたところを教えてください。
二つとも同じ答えになると思いますが、今シーズン、非常に相手のリズムの中で粘り強く、フィールドプレーヤ―、ゴールキーパーが一体となって粘り強く守備ができることが成長していますし、今日のゲームでもやはり生かされていると思います。やはり広島さんの方は中2日のゲーム、我々はすごい雨の中でしたけど中3日あるということで、もしかしたら、最後の最後に動きが少し落ちたのかなと。ただ、広島の選手達は非常にパワーのある選手もいますし、120分戦っても素晴らしいプレーをしてくれて、逆にジュビロの選手たちもそれに踊らされるというわけではありませんが、非常に自分達から動き出してプレーできたと思います。非常に粘り強い守備からの攻撃というものがゲームで出せたと思います。
――「始めの30分ぐらいは――」とおっしゃっていましたが、それはどういう原因だったのか、慎重に相手のミスを拾って、というゲームプランがあってやったことなのか、ということと、その時間帯の中で、(前半)15分ぐらいでしょうか、ベンチに近いサイドで西選手と話していましたが、あのあたりで何かプランを変えたりしたのでしょうか?
特別、相手の動きを見て引いてやるとか、変わったことは伝えていないです。普段通り自分達のポジションが取れたら前からプレスにいこうと。ただ、広島さんの方もそれほど無理をせずに、攻撃の組み立てをしていたので、穴がなかなかできず、ああいうゴールに近い箇所でのプレーが少なかったと思います。
ベンチサイドで言っていたのは、西ではなく、那須なんですが、彼が守備の仕方をちょっと変えていたので、ミーティングで言ったこととシーズンを含めて戦ってきた戦い方をまたやろうと伝えました。
――後半、自然と広島が下がり、ジュビロがどんどん前に出ていきましたが、決定機が3回あったと思いますが、監督の心境としては“神様に見放された”という心境だったのでは?
それは思わなかったです。やっている選手達もまだいけるという感じが見られたので、別にそういう気持ちは全くありませんでしたが。
――前田選手についてですが、得点、アシストをマークしましたが、監督はどのような見方をされていますか?
ベンチでもコーチ陣と驚いていました。「すごいな」と。90分のリーグ戦ではやはりチームで一番動いています。時々イージーなミスもありますが、非常にチームのためにもプレーをしてくれているとストライカーだと思います。今日に関しても、やはり90分過ぎてからのプレーというのは、また一段とあいつのすごさが出たのではないかと。もしかしたら、まだできるのではないかと。それぐらい、本当にすごいなという感じです。
――3枚目カードをジウシーニョ選手を交代させていますが、これは予定通りだったのか、何か理由があったのでしょうか?
理由はあります。だいたいゲームの前にプランを立てても、そのままプラン通りにいくことはありません。いくつかの形の中で、今、山崎が好調なんですね、トレーニングでも練習ゲームでも。彼を使ってみたいということは始めからありました。多少、ジウシーニョがフロンターレ戦(10月30日)で足首を怪我して、思いきっていこうということで代えました。
――勝っていることが選手達の自信になっているのではないかと思いますが、(リーグ戦)残りの6試合にどのように役立つか、また、駒野選手の状態はいかがですか?
今おっしゃられたように、勝つことによって選手達は非常に自信をつけています。今日でも先制点を取られても、慌てることなくプレーできていますし、そのあたりも非常に成長していると思います。
駒野に関しては、私はドクターではないのではっきりしたことは言えませんが、まだジョギングもできない状態ですので、今シーズンは難しいと思います。
ギリギリで同点に追い付くことができ、逆転することができました。本当に大きな一歩だと思います。ただ、ここで満足してはいけないと思っていますし、今日の試合で得たことを今後生かしていかなければいけないと思います。自信になりますが、リーグではまだまだ結果を残していかなければいけないと思っています。
なかなか試合に出れなかったので、多少の不安もありましたが、良い結果につなげることができてよかったです。
前半、もっと縦にパスを入れていきたかったのですが、なかなか良い判断ができなかった部分もありましたし、自分の特長をなかなか出せなかった部分もあります。後半はずっと攻撃できていたので、その流れを維持できましたし、前線の選手がカウンターから良い形で得点を取ってくれましたし、山ちゃん(山崎亮平)も起点になっていてくれたので、後ろとしては楽でした。
チームの中でもここまで来たらやはり気持ちが大きなウエイト占めるという話をしていましたし、実際戦っていてもそう感じました。それが相手よりも上回れたことだと思いますし、そういった意味では、チームとしてメンタル的に強かったと思います。
――5点目の場面について
あれは(前田)遼一の頭に合わせたつもりでした。遼一が上手かったですね。チームの戦術としても、遼一のヘディングの強さというものがあるので、そのセカンドを狙うということを意識しています。
(同点に追い付いた場面は)ピッチの外で緊張しながら見ていましたが、みんなを信じていましたし、優勝できてよかったです。みんなで一つになって予選から戦い、けが人もいる中で、みんなで助け合う気持ちを持ちながら決勝戦まで来ることができました。今日もみんなの力で優勝できました。
勝つことができて良かったです。(セットプレーからの得点もあり、)今シーズン、セットプレーからの得点があまりなかったので、ようやく得点できなと。チームとして、まだまだ良くなると思っていますし、さらに強いチームになれるようにまた練習からやっていきたいです。
みんなで勝ち取った優勝だと思いますし、とても嬉しいです。
(MVPを獲得できたことは)ついていると思っています(苦笑)。(同点ゴールは)那須が上手くニアサイドで触ってくれましたし、詰めたらこぼれてきてくれました。サポーターの声援はとてもよく聞こえましたし、とても力になりました。これからも熱い試合をして、サポーターが喜んでくれるようなサッカーができるように頑張りたいです。残りの試合も全部勝てるように頑張りたいです。
チームとしてチャンスが作れていましたし、自分としては、仕掛けて行けばボールは取られない、と思ってプレーしていました。また試合に出られるように頑張っていきたいです。
(優勝の喜びは)くせになりそうですね(笑)。我々のサポーターも優勝に値すると思っています。いつも信じて声援を送ってくれますし、本当に感謝しています。全てのサポーターにおめでとうと言いたいです。
――先制ゴールを振り返って
良いボールが来ましたし、当てることだけを意識しました。やっと得点が取れたなと(苦笑)。ただ、これを続けていかなければ意味はないと思いますし、他の試合でも集中していければと思います。
僕が入る時点では1-2だったので、これ以上失点しないことを意識していました。ただ、まだ時間はあったので、慌てずにプレーするということを古賀さんと那須さんと確認して落ち着いてプレーできたと思います。
このような敗戦の後にコメントすることはなかなか難しいですが、今日の試合、入りはあまり良くなかったのではないかと思います。磐田は立ち上がりから我々に攻撃していましたし、我々のポゼッションもしっかりケアしてきました。その中で、選手達は少し緊張して入ってしまったのではないかと思います。もちろん、こういった舞台を初めて戦う選手もいますので、そういった中で緊張するということは仕方がなかったかもしれません。その中で、磐田は取るべきして取った1点目だったと思います。1-1に追い付くまでは、明らかに磐田が上回っていたゲームだったと思います。我々はああいった失点の後で、そのまま負けていてもおかしくない展開だった思いますが、1-1にすることで生き返ったと言いましょうか、同点に追い付いたことがチームに勇気を与え、その後は素晴らしプレーができたのではないかと思います。残念ながらセットプレーからの失点を重ね、負けてしまいましたが、良いチームというはああいったセットプレーからの失点というのはやってはいけないなと。後半終了間際にセットプレーから失点し、延長戦では高萩洋次郎選手のシュートがバーに当たるということもありました。私自身、試合を終えて思うことは、カップは今回我々の方に来たくなかったのかなと。今日、スタジアムに足を運んでくれた観客、あるいはテレビで観戦していた視聴者の皆様、素晴らしい試合が見れたのではないかと思います。一つの試合で8点のゴールがあったゲームですし、そして最後に我々がPKを決めていれば9点です。素晴らしい内容のゲームだったのではないかと思います。
言い訳になってしまうのであまり言いたくはありませんが、今日、決勝を戦うにあたり、連戦ということでしたが、(両チームにおいて)中2日と中3日というのは、やはり試合が進めば進むほど、少し差が出てくるのかなと思います。やはりJリーグの日程を組むにあたって、決勝を戦う2チームがその前のリーグ戦において、中2日で決勝に臨むのか、中3日で決勝に臨むのかという所の違いはしっかり理解してスケジュールを組んでいただきたいなと思います。我々はリードされながらも同点に追い付き、そして逆転と、一時は2点差をつけられながらも諦めずに戦い、1点差にまで迫り、最後2点差がつきましたが、PKというところまで行きました。残念ながら今日は敗戦してしまいましたが、リードされながらも強い意識を持って最後まで戦ったと思います。負けてしまったことは非常に残念ですが、これで我々は終わるわけではありませんし、明日は新しい日が始まるので、しっかり切り替えて今後の試合につなげていきたいです。今日、優勝した磐田にはおめでとうと言いたいと思います。そして来年は我々がこのカップを手にできるように日々頑張っていきたいと思っています。