2010年10月10日 vs 川崎フロンターレ

15:00 等々力

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柳下 正明

監督

──感想

とにかく1-0でも勝てば延長があって、その先、また1点入れて勝てば決勝に行けるということで、とにかく勝ったらいけるんだ、という気持ちでやろうと選手達を送り出しました。前半立ち上がりから相手のゴールに向かい、アグレッシブに、いつも通りプレーをやってくれたのではないかと思います。川崎フロンターレは少し元気がない感じがしたので、チャンスを作れば何とかなるかな、という感じで見ていました。良い形で(ゴールが)一つ入ったので、これで落ち着くかなと思いましたが、ただ、フロンターレの2トップ、あるいはビトールも非常に良い状態をキープしているので、彼らの背後への動きというのは注意しなければいけないということを伝えていました。前半終わって1-1でしたが、スタートの0-0よりも条件としては良いということで、ハーフタイムに選手を送り出しました。臆することなく、自分達のものを100パーセント出してくれたのではないかと思いますし、久々にゲームに出てプレーする選手も十分力を発揮してくれたなと。とにかく勝ちたいという強い気持ちをグラウンド上で表現してくれた結果、こういう結果になったのではないかと思います。決勝も思いきり自分達のプレーをして、やればいい結果が出るのではないかと思っています。

──後半途中で2枚同時に選手を交代させましたが、その意図と、その直前に那須選手がベンチに向かって大きな声で叫んでいましたが、それと何か関係はありますか?

那須に関しては、その前にヴィトールに、自分とセンターバックの背後に侵入されて、危ない場面を作られたので、もう少し下がれ、ということを伝えましたが、「下がれない!」って言われて(笑)。練習中でもよくあることなので、別に気にしませんが。

二人を交代したのは、やはり疲れが見え、特に西なんかはちょっとウィズボールのミスが出てきたので、個で仕掛けられる選手を二人投入しました。

──那須選手のポジションが、後半かなりセンターバックの前をカバーをしているように見えましたが、前半と少し変わったのですか。

いつもですと、那須と上田康太、あるいはもう少し攻撃的な選手でボランチを組んでいるので、必然的に那須が後ろということができますが、今日は岡田隆もどちらかと言えばディフェンシブな選手で、二人が並んだことで、少し二人が同時に前へ、攻撃も守備も前に行ってしまって、センターバックの前にスペースができるということが前半見られたので、

後半に入る前には少し伝えました。

──その後の後ろに下がれ、との指示は?

やられた局面だけですけども、そのあたり、ペナルティーエリアのすぐ前は一番危険なゾーンなので、そこはもう少し締めてくれ、ということを伝えました。

──山崎選手が途中から出場しましたが、評価は?

しばらく前から良い状態をずっとキープしていたのですが、なかなかゲームに絡むチャンスがなくて、こちらとしても絡むチャンスを与えたいということはいつも思っていました。今日、森のところに仕掛けていけば何か起こるということは、しばらく前から考えていました。それと、森と菊地の間というのはスペースができるのでチャンスができるということは、前半から言っていました。山崎はもともとフォワードの選手なので、自然的にゴールに向かう動きをするので、ああいうプレーが出たのだと思います。ゴール前での落ち着き、自分が狙ったところにシュートをしっかり打てる選手なので、ゴール前で1点決めたシュートというのは、トレーニングでも見せている得点だと思います。今まで出られなかった悔しさを出してくれたと思います。

──第1戦を0-1で負けていることが、この試合を臨むにあたり、非常にわかりやすいというか、勝たなければいけないということで、ゲームプランに与える影響であったり、やりやすさはありましたか?

勝たなければいけないというよりも、勝てば次にいけるという気持ちで選手を送り出したのですが、選手達もそれはわかっていて、そんなにプレッシャーもないし、ではどうやって戦うかということを考える必要もなかったのではないかと。ミーティングではいつも通りやろうということで、送り出しました。

──日本代表で前田選手、駒野選手がいない中で、攻め方などどういう指示をされていましたか?普段と変えたり?

今シーズン当初から、そして昨シーズンから、チームとしてやろうとしていることは変えずにずっときていますので、選手が代わってもやることは同じだと。ただ、個でプレースタイルが変わることによって多少コンビネーションなども変わるだろうと。例えば、単純にクロスを上げても前田がいない分、無理だよ、と。そこで工夫しようと。速いボールを入れたり、グラウンダーのボールを入れたり、そのあたり、選手達は考えてやってくれたのではないかと思います。

──代表選手が抜け、負傷者や出場停止者もいる中で、こうした結果を残したということで、シーズンを通じてここまでのチームの成長という面では、いかがですか?

昨シーズンからやっていることを継続してやってきまして、それが、選手達に十分身についているのではないかと。特に悪い状況での守備です。カウンターであったり、こちらの中盤でのミスから攻められる時に、慌てて(ボールを)取りに行き、バランスを崩してスペースを作りやられるということが、今季非常に少なくなっています。それから、押し込まれた状態でも、我慢強くチームとしてスライドしながらプレーできるようになったというところは非常に成長しているのではないかと。また、ここしばらく選手一人一人の状態が良く、リーグ戦でも(メンバーの)18名の選ぶことを非常に迷っている状況でした。逆に、代表選手、出場停止者がいた分、迷わずに使えるという状況は良かったと思っています。やはり好調を維持していた選手が今日そのままプレーできたと。今まで出られなかった選手達も自信を持って良いのではないかと思います。

西 紀寛

西 紀寛

選手

一人一人の選手が声を出していましたし、試合の入りはよかったと思います。先制することができましたが、追加点を目指してプレーしていました。後半、リスクを負い、バランスを崩した部分もありましたが、リスクを負えばチャンスは来ると思っていました。

──久々の決勝戦となるが?

失うものはないですし、相手に関係なく自分達のサッカーをしたいと思っています。すぐ天皇杯もありますし、大事な大会なので、切り替えていきたいですし、続けていくことが大事だと思います。

八田 直樹

八田 直樹

選手

自分が何もしなくていいくらい、ディフェンスラインが体を張ってよく守ってくれました。前田さんや駒野さんが日本代表でチームを離れているということで、そういった意味で、一人一人が改めて“やらなければ”という意識を持っていたと思います。良い結果につながって良かったのですが、天皇杯やリーグ戦もありますし、(川口)能活さんとのポジション争いもあるので、切り替えていきたい。

那須 大亮

那須 大亮

選手

前半の入り方が良かったと思いますし、アグレッシブに戦うことができました。前半の10分、15分ぐらいまでは積極的にプレーしようということを選手間でも確認していました。昨季からこつこつとやってきたことがこうした結果につながっていると思います。また続けていきたいです。

大井 健太郎

大井 健太郎

選手

この試合、2-1でも決勝に進むことができるという状況で、失点しても取り返せばいいという気持ちでいましたし、良い意味で開き直ってプレーできたと思います。守備面でもチームとして良い守備ができていたと思います。

──得点場面について

以前にチャンスを外してしまっていたので、決めることができてよかったです。ただ、明日からまた頑張らなければいけないことに変わりはないと思っていますし、またアピールしていきたいです。

成岡 翔

成岡 翔

選手

決勝戦に進むことができてよかったです。チーム全員が高い意識を持ってゲームに臨むことができましたし、積極的にプレーすることができていたと思います。ただ、自分のプレーに関してはまだ全てに納得はできていませんし、1試合、1試合、切り替えてやっていきたいです。

山崎 亮平

山崎 亮平

選手

FWなので、やはり攻撃面でチームに貢献したいという気持ちがありました。得点場面では

那須さんがボールを持った瞬間に目が合いましたし、良いボールを出してくれました。

川崎フロンターレ 高畠 勉 監督

ナビスコ準決勝第2戦において、アウェイでのアドバンテージ、ホームの利を生かすことができず悔しい敗戦になりました。選手達は最後までプレーしてくれましたし、サポーターは声をからして最後まで後押ししてくれたと思います。本当に感謝しています。また、サポーターは試合前から声援を送ってくれ、その熱いサポーターを決勝の舞台に連れていくことができず、本当に申し訳なく思っています。試合はサッカーの怖さを思い知らされたゲームになりました。受けてたつのが嫌で、勝って決勝の舞台に立とうと、(選手を)送り出しましたが、前半硬さが見られ、受けてたつ状態となりました。ハーフタイムにそこを修正し、しっかりと自分達のサッカーをしようということで話をしました。後半のパフォーマンスは前半の硬さがとれ、よかったとは思いますが、やはりチャンスを決めることができず、失点してしまい敗戦となりました。その失点の部分も、ちょっとしたところで相手が付け入れられたかなと。そういったところの隙を与えず、しっかりと隙を突いていこうというところ、サッカーの流れを呼んでプレーするというところは言っていましたが、失点のところはそういう部分がジュビロさんの方が上回ったかなというところです。一番近かったタイトルですが、そのタイトルに挑戦することができなくなりました。ただ、気持ちを切り替えて、中2日で天皇杯、それからリーグ戦と続きますし、この二つの大会を諦めず、この敗戦を糧にまた成長して戦って行きたいと思います。