8/3(水)インデペンディエンテ戦前日記者会見

2011 8/2
チーム

8月2日(火)、『スルガ銀行チャンピオンシップ2011SHIZUOKA』の前日公式記者会見がヤマハ大久保グラウンドで行われました。ジュビロ磐田より柳下正明監督、川口能活選手、駒野友一選手、インペンディエンテよりアントニオ・モハメド監督が出席し、それぞれ意気込みを語りました。

記者会見

ジュビロ磐田 柳下正明監督

柳下正明監督 Jリーグとは違ったスタイルのチームである南米・アルゼンチンのチームと対戦できるということで我々にとって非常に素晴らしいことだと思います。明日楽しみにしております。やはりJリーグの代表として負けられないので今のコンディションでベストのゲームをしたいと思っています。

――インデペンディエンテの印象は?
(アルゼンチンリーグの)シーズンが今年の6月で終わっています。その最後の3ゲームを映像で見ましたが、そのゲームを見る限り、非常にショートパスを多用し、あるいはワンツーで抜け出す、ドリブルを多用して仕掛けてくると。あと、その映像を見る限り、2トップに非常に高さがあり、サイドからのクロスでゴールを狙うというスタイルという印象はあります。もちろん、ボール際で厳しくタフに戦ってくるという印象もあります。
映像を見え、何人かの選手が攻撃のポイントになっているということは感じますが、シーズンが変わり選手も入れ替わっていると思いますし、システムなども変わってくると思うので、そのあたりゲームが始まって10分、15分ぐらいで見極めて戦っていきたいと思っています。

――警戒する選手は?
明日のスターティングメンバーがわからないので難しい部分もありますし、背番号が変わっているかもしれませんが、トップの選手がターゲットになってくさびのボールをしっかりキープして展開して時間を作るという役割をしていますし、昨シーズンまで10番をつけている選手はドリブルで崩して仕掛けてくるタイプです。右サイドの選手は非常に攻撃的なサイドバックですし、そのあたり何名かは注意しなければいけないと思っています

インデペンディエンテ アントニオ・モハメド監督

インデペンディエンテ アントニオ・モハメド監督 ――明日の試合に向けて
みなさん、おはようございます。私たちは日本に来ることができて非常に満足しておりますし、明日の試合は非常に有名な試合でもあります、その試合に勝つためにしっかり準備して来ております。

――日本のサッカー、ジュビロのサッカーの印象は?
ジュビロの試合はずっと前から映像で研究してきていますし、2日前には(ヤマハ)スタジアムで彼らの様子も見ることができました。非常に良く構成されているチームだと思いますし、攻撃的なチームだという印象があります。ただ、アルゼンチンのサッカーとは違ってフィジカルコンタクトがあまりないという印象ですが、良い選手、例えば前田選手、山田選手といった良い選手を抱えている非常にまとまったチームだと思います。

――アントニオ監督はメキシコでの監督経験が非常に長いと思いますが、今回アルゼンチンのクラブを率いるにあたり、メキシコ的なサッカー、アルゼンチン的なサッカーをミックスさせたスタイルを出そうとしているのですか?
いい質問ですね。私はメキシコで監督としてデビューし、監督としてのキャリアを重ねてきましたが、私の考えた方としてはメキシコのスタイルを取り入れながらアルゼンチンサッカーの特有の個人技、それからアグレッシブなサッカーを上手くメキシコ的なサッカーにミックスさせてその2つが上手く融合したサッカーを実現したいと思っています。

――「メキシコ的なスタイル」というのは具体的には?
メキシコサッカーというのは少し日本のサッカーに似ているところもあると思います。後方に下がって後ろからボールを回しつつ前に攻めていきます。あまりロングパスを使わず、短いパスをつないで攻めていく形です。アルゼンチンの特にローカルな試合になるとロングパスを出して攻めるというスタイルも見られると思いますが、そうではなく短いパスをつないでいくというサッカーです。後方から前方にいきなり持って行かないというのがメキシコのサッカーだと思います。

――来日する前にロサンゼルスでプレシーズンマッチを戦ってきたと思いますが、その中で今回のジュビロ戦に向けてどんなことを目的としてやってきたのですか?
ロサンゼルスでの試合は12時間の時差があるアルゼンチンからできるだけその時差を短くそうという目的もありましたし、ロサンゼルスでの活動というのは全て明日の試合の準備のためのものでした。様々な戦術を試したり、ジュビロにできるだけカウンターを仕掛けることができるように、それから裏をかけるような戦術といったものなどを試す期間となりました。

――インデペンディエンテというチームは”カップ戦の王者”という異名のあるチームですが、今回のスルガ銀行チャンピオンシップ2011の優勝カップを獲得するということはどれだけ重要なことですか?
たしかにインデペンディエンテという名前は非常に大きなものだと思います。ただ、今はその名前が例えばボカ・ジュニオルスやレアル・マドリードといったチームに押され、そういった異名に陰りがきている部分もありますので、インデペンディエンテの歴史を踏まえても私達がぜひ獲得しなければならないという義務感を持っていますし、今回カップを手にしてこのインデペンディエンテにその異名を復活させたいと考えています。ですから、今回の大会は非常に重要なものです。

――現在、自国のリーグはオフシーズンだと思いますが、新しいシーズンを前に仕上がり具合は?
たしかに今はオフシーズンですし、今シーズンが始まるにあたって初めてのオフィシャルな試合が今回の試合となるわけですが、その後にレコパという試合があります。そして8月10日には新しいシーズンのリーグ戦初戦を迎えるということでこれから様々な試合が目白押しとなります。目標はやはり前期のリーグ戦を優勝することですので、この試合に対する準備もさることながらリーグ戦やその他の試合に対する準備もしっかりしてきております。

――先ほどジュビロのサッカーに関することで「フィジカルコンタクトが少ない」というコメントがありましたが、アルゼンチンのクラブチームとの対戦時と比べ戦い方が変わってくる部分もありますか?
先ほどの申し上げたのは日本のスタイルはアルゼンチンのスタイルと違うということであり、その違いとしてより組織的な連係したプレーを行うこと、それからプレーに対するリスペクトが非常に強いために、あまりフィジカルコンタクトをしたがらないという特長があると申し上げたわけですが、やはりサッカーは普遍的なものですし、それぞれのスタイルをすぐに変えるということはできないと思います。それでいいと思いますし、やはりそれぞれの文化、スタイルが異なる中でサッカーを行うべきだと思いますし、アルゼンチンはアルゼンチンの文化、スタイルで戦いますし、ジュビロ磐田もジュビロ磐田の文化、スタイルで戦えばいいと思います。その中でどういた結果が出るかはお楽しみということで、どちらの文化、スタイルがいいということを決めるわけではなく、それらがぶつかった時にそれぞれのスタイルを尊重し合い、自分達が自分達のスタイルを消化し感じることができればよいと思います。

――名門クラブと対戦できるということでジュビロ磐田の意欲も非常に高いものがあると思いますが、あらためてインペンディエンテのストロングポイント、強さを教えてください。また、ジュビロ磐田の警戒する部分は?
とても喜んでくださっているということでありがとうございます。私達も日本に来ることができ、こういった試合に出場することができ、とても満足しています。皆様にもありがとうございますと伝えたいと思います。ジュビロ磐田の選手についてはずっと前からいろいろな選手のことは知っていました。ここで申し上げますと駒野選手、加賀選手、藤田選手、山本選手、前田選手、山田選手、ジウシーニョ選手、金園選手、その他いろいろな選手をずっと前から知っており、そのプレーに注目しておりました。ですから、そういった選手と日本で対戦できること、そしてそういった選手が日本で私達と対戦することを喜び、名誉なことだと感じてくれていることを私達も同じく名誉なことだと感じております。明日の試合を見に来てくださる観客に素晴らしい試合を共にお見せし、皆様に楽しんでいただければ幸いだと思っております。

――明日の試合の中でこの選手のこういったプレーに注目してほしい、という点ではいかがですか?
私のチームには非常によい選手達がいます。アルゼンチンの文化を代表できる選手達です。メッシはいませんがいろいろな偉大な選手がいます。こういった特長であるということをここで申し上げることができず残念ですが、非常によい選手が集まってとてもよいチームを作っていますし、それを明日お見せすることができるだろうと思っています。

――静岡という土地にはどんな印象を持っていますか?
アルゼンチンが夜だとこちらは昼ということで、時差の調節にやや苦しんでいますが、こちらの印象としてはみなさんとても親切にしてくださり、練習場として使用させていただいている施設も非常によいところで様々なものが整っていますし、友人のみなさんから非常に親切にしていただいております。文化が全く違うということで私達にとっては全てが目新しいもの、全てが違うものとして映ります。とても感謝しております。アルゼンチンに日本のチームが来た時にもぜひ同じような歓迎をさせていただきたいと思っています。みなさん、アルゼンチンに来ていただけたらと思います。ただ、昨日の地震には非常に驚きましたが(苦笑)。

――蒸し暑さなど気候面では問題ありませんか?
たしかに午前中は暑いですね。ですから、練習を午後、夕方に近い時間にすることに変更しました。やはりこの土地は暑くて湿気があると感じますし、それは少し体に辛いかなと思いますが、最終的には自分達はしっかりこれに適用できるのではないかと思っています。

記者会見

ジュビロ磐田 川口能活選手

川口能活選手 ――大会へ向けて
みなさんこんにちは。この大会に出場できることを非常に光栄に思います。やはりヤマザキナビスコカップを獲得することができたからこそこの大会に参加することができるわけですし、南米王者のインデペンディエンテと戦えることを非常に楽しみにしておりますし、興奮しております。リーグ戦の最中で非常にタイトなスケジュールで行われますが、アグレッシブな気持ちで、リーグ戦とは別の大会ですしフレッシュな気持ちで南米チャンピオンに挑む精神でぜひタイトルを取れるように頑張ります。

――インデペンディエンテの印象は?
アルゼンチンリーグは最近日本のテレビで見ることはできませんが、以前何度かテレビで見ていました。非常にタフで速い、それから上手いと。全てを備えているリーグだと思います。特にインペンディエンテは映像を見ましたが南米のチームらしい賢さと言うか、攻める時は攻めきると言うか、守る時はプレッシャーをかける時としっかり守る時とのメリハリがとても上手くて、我々にない90分間の中で上手くゲーム運びができるチームという印象はありました。

――明日の試合でチームとして、個人として試したいことは?
個人としてはやはり久々の国際試合ですし、アルゼンチンの名門チームということでサッカーをやっている方であれば誰もが知っている素晴らしいクラブですから、そういったクラブと真剣勝負ができるということですごく楽しみです。とにかく自分が今持っているポテンシャルを発揮し、今できる事を精一杯出したいと思っています。
チームとしてはやはりJリーグのクラブとは全く別のチームですから、若い選手も多いですし、厳しいゲームを経験することでさらにステップアップできると思いますし、若い選手がアルゼンチンのクラブと対戦することで何かを得てほしいし、チームとしても名門クラブと対戦するということで、ただ対戦するだけなく勝利を得ることで自信につながりますし、とにかく90分、チームとして最後まで全力で戦い抜くことが一番大事だと思います。基本的なことを精一杯やるということですね。

――インデペンディエンテの中で注目している選手は?
2トップに高さがあるのでそこは要注意ですし、やはり10番の選手ですね。やはり攻撃力はあると思うので守備の選手としては前線の選手は要注意だと思います。

――タイトなスケジュールとなりますが、異なる国と戦うことが今後のJリーグにメリットとなる部分は? また、相手選手のタイプを踏まえ、こういう部分は絶対に気をつけなければいけないという部分は?
やはり一瞬の速さであり、体のぶつけ方であり、特にアルゼンチンの選手は南米の中でも体の太い選手が多いですしフィジカルが強いので、まずは当たる強さです。それから一瞬で抜ける速さはやはりかなり鋭さを持っていると思います。強さの中にもテクニックを兼ね備えていると思います。ただ、対戦してみて非常に緊張感もあるし、Jリーグだと互いに相手のことをわかっていたり、競技場の雰囲気にも慣れている状況でプレーしているのでどうしても潰し合いとなりますが、アルゼンチンのチームということでさきほどお話ししたことと、あとは間合いを取る時ですね。間合いを取る時に非常に緊張感があるし、やはり個の能力が我々より高いところはあるのでそこで1対1で勝つ、そして1対1でボールを奪ったり、仕掛けて相手をかわしたし、そういったプレーを数多く見せることができれば間違いなく手応えを掴めるし自信にもなるので、スケジュールの部分はありますが、Jリーグとは違った大会ですし僕自身フレッシュな気持ちで臨めますし、他の選手も同じようにフレッシュな気持ちで試合に臨む状態に今あるので、間違いなく今後の向けて自信、手応えを掴める試合になると思います。

ジュビロ磐田 駒野友一選手

駒野友一選手 ――大会へ向けて
チームとして海外のチームと試合をすることはめったにないことなのでいい機会だと思いますし、しっかりと自分達のサッカーをして、やはりタイトルがかかっているので、日本の王者としてどんどんアグレッシブに行きたいと思います。

――インデペンディエンテの印象は?
南米のクラブなのでやはり個の力で打開する印象がありますが、相手の映像を見てしっかりとつないできてチーム全員で攻めて守るというチームだという印象です。

――明日の試合でチームとして、個人として試したいことは?
チームとしては今Jリーグで戦っているように自分達のサッカーをして、どれだけ世界に通用するかといったことを意識してプレーしたいですし、なおかつ勝利を求めてやっていきたいと思います。個人としてはやはりどんどん仕掛けていくことを心掛け、目の前の相手に負けないようにしたいと思います。

――インデペンディエンテの中で注目している選手は?
今日映像を見てトップ下のパトリシオ選手が相手チームの攻撃のキーマンだと思うので、そこはしっかりと抑えていかなれいば難しい試合になると思うので、そこはしっかりと抑えていきたいと思います。

――タイトなスケジュールとなりますが、異なる国と戦うことが今後のJリーグにメリットとなる部分は? また、相手選手のタイプを踏まえ、こういう部分は絶対に気をつけなければいけないという部分は?
ドリブルのリズムだったり体の当て方だったり、そういったことはJリーグでは体験できることではないと思うので、そういった意味では難しさもあると思いますが、自分達はしっかりと日本の組織で守るということを明日出していければと思います。