2017新体制発表記者会見

2017 1/13
チーム

1月13日(金)、ヤマハスタジアムの記者会見室で「2017新体制発表記者会見」を行いました。


新体制発表会
新体制発表会 新体制発表会

代表取締役社長 木村稔

代表取締役社長 木村 稔

 皆様こんにちは。ジュビロ磐田の木村でございます。本日は多くの皆様に2017年シーズン、ジュビロ磐田新体制発表記者会見にお集まりいただきまして誠に有難うございます。また、日頃よりジュビロ磐田の広報活動に絶大なるご理解とご協力をいただいておりますこと、重ねて厚く御礼申し上げます。いつも有難うございます。また今年も1年間宜しくお願い申し上げます。
 昨シーズンすでに皆様方もご承知の通り、我々ジュビロ磐田は3年ぶりのJ1の舞台ということでしたが、11月3日リーグ戦の最終戦で残留を決めるという厳しい戦いでございました。年間13位でシーズンを終えました。クラブといたしましては、選手の後押しとなる声援をいただきたいという想いで立てた目標、ホームスタジアム入場者数25万人に対しまして、最終的には27万人という皆様方にお越しいただきました。本当にこれは、応援いただいている多くの皆様方のおかげということで、感謝している次第でございます。
 我々は先ほど申し上げました通り、早い時期に全試合の日程を終えました。その後、2017年シーズンに向けて強化部長の服部、監督の名波をはじめとしたスタッフが補強も含めてチームの編成を行ってまいりました。チームの編成につきましては、先ほど申した補強と、特に若手の育成、この二つのバランスを視野に入れながら、編成をしてまいりました。そして新たに、発表させていただくのは8名でございますが、今日こうしてここに7名の選手を迎えることができました。ジュビロ磐田で新たなスタートを切るということを決断してくれた選手の皆さんには、本当に感謝の気持ちでいっぱいでございます。2017年シーズンのこのチーム編成のポイントにつきましては、後ほど強化部長、監督の方からコメントさせていただきたいと思っております。
 私からは、皆様方から向かって右手に掲げております、2017年のシーズンスローガンをご説明いたします。3年目になりますが、『繋ぐ』という言葉を掲げております。そして、サブタイトルを、<Challenge For Next>という形でシーズンを戦っていきたいと思っております。我々は今シーズンを含めて、トップチームの強化、そしてユース、ジュニアユースといった、アカデミーの育成を行うための環境整備といったところも、今まで以上に力を入れてやっていきたいと。そしてこの言葉通り、高みを目指し<次なるステージ>に挑戦し続けていきたいというふうに思っております。
 最後に、今年の入場者の目標でございますが、中期計画の1年前倒しで30万人を目標としております。我々の課題でもあります、ホームゲームでの勝点を増やすためにも多くの皆様方にご来場いただき、応援をいただきたいという思いで設定をさせていただきました。チームそしてクラブが一丸となって応援いただいている皆様方と力を合わせて高みを目指し、挑戦し続けてまいりたいと思っておりますので、引き続きご支援・ご声援のほどよろしくお願い申し上げまして、冒頭の挨拶に代えさせていただきます。

強化部長 服部年宏

名波 浩監督

 皆さんこんにちは。予想以上の方々にお越しいただき、本当にありがとうございます。
 先ほど社長からもありましたように、チームを強くするということにあたって、新規獲得選手と若手選手を育てる、そのバランスというものを私も非常に強く思っております。その中で今季の選手の補強を進めてきました。先ほどもありましたように、シーズンが早く終わったということで、スムーズに行えたと思っております。選手獲得のポイントがいくつかありました。昨シーズンはファーストステージが8位、セカンドステージ14位と途中から失速したわけですが、その理由として怪我人が出たことや、主力選手の海外移籍、そういうことがありました。それを踏まえて今シーズンのポイントとして、私だけではなく名波監督と一緒に色々話をしながら進めてきました。
 トップ下のゲームをコントロールすることが出来る選手、ストライカー、高さと強さのあるボランチ、経験豊富なセンターバック、そしてチームを支えてくれるキーパー、さらに今後のジュビロを背負っていく若手の選手たちというポイントをいくつか挙げて、チームづくりを始めました。まるでここにいる選手たちを後付けしたみたいな言い方にもなるのですが、ただ本当にそういう目的を持って選手たちを選び、交渉のときには名波監督も直接出席して熱き想いを語っていただき、ここにいる選手たちを獲得することが出来ました。
 昨シーズンも含めて、ここ数年シーズン最後までハラハラドキドキさせ、最終戦が終わった後に「今年も大変だったね」と言われるシーズンが続いています。さらに、昨シーズンはホームスタジアムで3勝しか出来ておりません。あまりにも少ない数字だと思います。我々はスタジアムで、もっと多くの方と喜び合いたいと考えております。そのためには選手をはじめ、クラブ、スタッフ、関わる方全てがレベルアップしてチャレンジしていかなければいけないと思います。その中で、今日ここにいる選手たちと一緒に今シーズンを戦えたらと思っております。
 皆さんに期待されていることは、身に染みるほど感じております。しかし、そんな甘いリーグではないと思ってます。しっかりと覚悟を持って臨んでいきたいと思っておりますので、今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

監督 名波浩

ゼネラルマネージャー 加藤 久

 本年もよろしくお願いいたします。
 社長、それから服部強化部長の方から細かいことは言っていただいたので、僕としてはそんなに言うことはないのかなと。この後Q&Aがあるということなので多くは語りませんが、正直年末年始はだいぶ気の抜けた生活をしていたので、今日もここまで来る道中、渋滞に巻き込まれるという悪運から始まり、ただ控室で選手たちの顔を見て、やる気、それから野心にみなぎっているその姿勢だけで十分僕の勝負のスイッチも入りましたし、また今シーズンもやってやろうという気持ちになりました。
 番記者の方は、僕と毎日のようにコミュニケーションをとっている中で、感じているところももしかするとあるかもしれないですが、今シーズンやっと自分が就任してから、“競争”というフレーズを言ってもおかしくないのかなと、そういうレベルに達することが出来るのかなと思っています。
 ここにいるクオリティの高い選手たち、それから将来を担う選手たちと、既存の選手たちが融合したときに、初めて競争が生まれると思うのですが、昨シーズンそれから一昨シーズンもそうだったと思うのですが、それ以上に今シーズンはその期待がより深まったなというふうに強く思っています。勝負ごとなのでやってみないと分からないのはもちろんなのですが、十分に期待出来るチームづくりが出来るのではないかなと自信を持っています。

MF/10 中村 俊輔選手

中村 太亮選手

 背番号10番、マリノスから移籍してきました中村俊輔です。38歳という難しい年齢、そして決断でしたが、ジュビロはすごく魅力のあるクラブですし、服部さんや名波さんが門を開けて待ってくれているという状態になっていて、自分も挑戦してみようと決断いたしました。期待だったり色々なことは十分わかっているので、後はグラウンドで示すのが一番だと思っています。ジュビロのファンの方々にも「アイツをとって間違いなかったな」と思ってもらえるように、勝点をひとつでも積み上げられるように、精一杯プレーしたいと思っています。よろしくお願いします。

FW/20 川又 堅碁選手

大井 健太郎選手

 こんにちは。名古屋グランパスから移籍してきました川又堅碁です。今シーズン、ジュビロでたくさん点をとれるように、(中村)俊さんからも良いボールをもらえるように、しっかり要求して良いコンビが出来るように努力していくので、よろしくお願いします。

MF/14 松本 昌也選手

高木 和道選手

 皆さんこんにちは。自分自身、新たな挑戦ですし選手としても一人の人間的にも成長出来るように、ジュビロの力になれるように全力で頑張りたいと思います。よろしくお願いします。

MF/26 藤川 虎太朗選手

齊藤 和樹選手

 こんにちは。東福岡高等学校から来ました藤川虎太朗です。1日でも早く試合に出て点を決めたいので、応援よろしくお願いします。

MF/34 針谷 岳晃選手

小川 航基選手

 こんにちは。昌平高校から来ました針谷岳晃です。自分の持ち味であるパスや、ボールを失わないということをしっかり発揮してチームに貢献出来るように頑張りたいと思います。応援よろしくお願いします。

GK/36 三浦 龍輝選手

大南 拓磨選手

 こんにちは。長野パルセイロから来ました三浦龍輝です。1日でも早くチームの力になれるように日々努力していきたいと思います。応援よろしくお願いします。

DF/41 高橋 祥平選手

荒木 大吾選手

 こんにちは。ヴィッセル神戸から移籍してきました高橋祥平です。僕はディフェンスなので、失点を少なく出来るように日々努力してチームのために貢献出来たらなと思います。よろしくお願いします。

質疑応答

―― 名波監督にお伺いします。J1に復帰し2年目のシーズンになりますが、今シーズンの目標、高めていきたいことを教えてください。

名波監督:

 順位とか勝点の目標という具体的なものは内に秘めているものはあるのですが、ここで公表することは差し控えさせていただきたいと思います。ですが、得失点のプラスマイナスゼロというのをミニマムな目標として、そこからより上にひとつでも多く積み上げれば、18クラブを2分割したときに、AとBというクラスでくくるとしたら、おのずとAクラスに入るのではないかなと。社長とこの間お話しさせていただいたときは、A、B、Cと3ランクにしてAクラスに入ろうという話をしていたのですが、毎度言っていますが僕はリアリストなので、そこまでは求めていないのですが、もちろんより高いところに行ければいいなというふうに思っていますし、そういったチームづくりが出来ればなと思っています。
 それから、高みに臨むにあたって今考えていることは、やっぱり昨シーズン37得点というゴール数が少なくて、ご覧のとおり攻撃的な選手、センターフォワード、トップ下、それから(高橋)祥平に関しても攻撃的なセンターバックなので、やっぱり攻めなければ我々の魅力というのは半減してしまうと。高い位置からアプローチをかけてアクションサッカーでやっていく中では、下がって低い位置でボールを奪って60メートル、70メートル、ポゼッションしながら攻めるよりも、やっぱり高い位置で奪って10秒15秒でフィニッシュまで行くという形はそのまま浸透させたいと思うので、それを叶えてくれるだけのメンバーが集まってくれたと思いますし、既存選手たちと上手く融合させたいなと思っています。

―― 名波監督にお伺いします。中村選手とはかつて日本代表で一緒にプレーされましたが、こうしてジュビロの一員として迎えた気持ちは?

名波監督:

 そりゃ嬉しいですよね。先日も近くのショッピングモールであったりコンビニであったり、色んなところで昨シーズンまでももちろんそうなんですけど、「頑張ってください」とか「期待しています」と声をかけていただいていたのですが、俊輔の記事が出てからは、本当に街中で「期待しています」、「絶対に獲得してください」ということを言われるようになりました。僕と俊の関係性云々よりも、いちサッカーファンとしてみんなが見たいんだなという選手が、我々のクラブに来てくれて、自分の手元でおそらく羽ばたいてくれるだろうと、それだけでも身震いはしますし、先ほど堅碁も言ったように良い関係性がチームメイトと組めれば、1+1以上のものがどれくらい計り知れないものかというのを皆さんに見ていただけると思うので、期待しかないなというふうに思います。

―― 新加入選手全員に伺います。ジュビロ磐田というクラブの印象を教えてください

中村選手:

 僕が若い頃は名波さんをはじめ、日本代表の選手がいっぱいいて黄金時代と言われるときに、ほとんど僕はマリノスとして勝ってない試合が多かったので、スター軍団とやっているという感覚で、あの頃は全く歯が立たなかったなと。ジュビロと鹿島がそうだったのですが。そういうチームに今こうして入ることが出来て、正直不思議な気持ちですが、名波さんをはじめこのクラブの雰囲気というか、そういうジュビロイズムみたいなものを身体で感じていくうちに早く染み込ませて、それをグラウンドで表現出来ればなと思っています。

川又選手:

 僕は高校生のときに一度ジュビロの練習に参加したことがあるのですが、そのときからすごいチームだなと思っていましたし、僕の高校の恩師の教え子でもある福西さんもここでやっているので、僕はすごく誇りに思っています。(中山)ゴンさんがやっぱりここのチームで4試合連続ハットトリックをとっているので、僕としてはすごく魅力のあるチームだと思います。

松本選手:

 自分が小さい頃、ジュビロにはスター選手がすごく多くいて、本当に憧れの選手ばかりですごいチームだなという印象です。自分もそういうチームにこうして入れたことは本当に幸せですし、このクラブで自分の持っているものを出して、今はチームに貢献したいなという気持ちです。

藤川選手:

自分は小さいときだったので、歴史とかは分からないのですが、ジュビロ磐田への加入が決まったときに両親から、「歴史のあるチームだから」と言われました。それに恥じないようなプレーをしていきたいと思います。

針谷選手:

 自分も小さくてあまり分かっていなかったのですが、少しずつ調べていくと、とても強かったので、そういうチームに入ることが出来たということはとても嬉しく思っています。

三浦選手:

 僕も小さい頃からすごい強いチームだなと思っていて、スター選手が多かったり、そういうチームに入れたことはすごく嬉しく思うと同時に、これからは僕もそのチームで力になれるように頑張っていきたいと思います。

高橋選手:

 ジュビロは歴史があると小さい頃から見ていたので、それに恥じないように頑張ります。

―― 名波監督と中村選手に伺います。日本代表でも共にプレーされていたと思いますが、お互いの印象と評価を聞かせてください。

名波監督:

 俊もそうですけど僕もシャイボーイなので、シャイボーイ同士あまり部屋の行き来とかはなく、練習や試合のピッチ上以外ではそこまで絡んではいなかったのですが。僕はいつも年齢も関係なく、先輩後輩も関係なく、それから社会的立ち位置もあまり関係なく発言するタイプなので、俊輔は年下ですけど非常に大きな尊敬の念を持っていますし、サッカーに対する情熱、気持ちというものが、小さいときから揺るがずに来てるんだなということをひしひしと感じます。ここにいる選手全員もそうですし、もちろん俊輔も既存の選手たちもそうなんですけど、僕の手元にいる以上は、僕は全員が息子だと思っていて。社長もよく言っているのですが、社長にとったら孫かもしれないですけど(笑)、全員が息子だと思って僕は振る舞うので、そういうつもりで接してほしいですし、それからどんな外的要因でどんなものが降りかかってきてもそれを全てはねのけて守るという自信も僕はあるので、自分の手元にいる選手たちは大切にしたいなと。これはもうクラブとしての、我々のスタイルであり、スタンスです。

中村選手:

 そうですね。ジュビロでプレーされていた頃は、サッカーをよく知っているなと。余計なタッチ数もなく、周りも後ろからも前からもよく見えているなという印象がありました。
 代表で一番印象に残っているのは、トルシエ監督のときアジアカップで優勝したときです。僕は左サイドで名波さんは左のボランチをやっていて近かったのですが、監督の指示なく僕を中にしたりポジションチェンジを繰り返したりさせてもらっていました。僕がサイドでやることに対して少しストレスを感じていたのも分かっていて、名波さんが外に行って僕がボランチのように中でプレーさせてもらったりと、そういう自分のプレーを出すだけではなく、周りにいる選手のプレースタイルだったり、メンタルの部分まで見えるという、そこで他の選手との目に見えない、表に出ない所で差を出しているという部分ですごく勉強になりましたし、僕は若かったのでバスの席は前の方だったのですが、後ろからミスチルの歌が聞こえてきて、スピーカーかと思ったのですが名波さんだったので、それはすごくびっくりしましたね。上手かったので。ですので(名波監督は)お兄さんと(木村社長は)お父さんという感じで信頼関係をどんどんつくって、頑張っていきたいと思います。