Q. 2008シーズンで一番印象に残っている試合をあげてください。
川口: やはり入れ替え戦ですね。あれが昨シーズンをそのまま物語っているかなという気がします。
Q. 入れ替え戦に至るまでの過程では、どんな心境でしたか?
川口: 今までに味わったことのないプレッシャーだったから、正直、入れ替え戦前の2週間くらいは眠れませんでした。今までサッカーをやっていて、「眠れなかった」ということはなかったんです。そのくらい重苦しいプレッシャーの中での戦いだったと思います。それは自分もそうだし、チーム全体もそうだったと思います。ただその中でも、みんながもがきながら戦っていたというのがとても印象に残りましたね。だから不安はあったけれども、最後は絶対負けないという気持ちにはなっていました。
Q. リーグ戦終盤も「この状況を前向きにとらえている」というような発言をしていましたよね。
川口: ええ。でもそういうことを言っていること自体、かなり意識していたんですよ(笑)。もう不安でいっぱいでした。そういう苦しい状況ではあったけれど最後に踏ん張れたことは、すごく自信になりましたね。自分の中での引き出しがまた増えたという感じです。
Q. 特に入れ替え戦第2戦の最後の3分間はきつかったですよね。
川口: 顔でセーブしましたしね(笑)。2-0で終わるだろうと思っていたんですよ。そこでロスタイム表示が4分と出たときに、「えっ!?」と。(ロスタイムは)1分か長くて2分だと思っていたし、ほとんど外にでるプレーがなかったから。「4分はないだろう……」と思っていた矢先に、あのFKを決められてしまって。
でも不思議と、あのロスタイムの最後の2分間、そんなに怖くなかったんです。周りから見たら怖かったかもしれないけど、あの2分間はもう本当に開き直りました。「負けるわけがない」と。妙に自信があった。ここまで追い詰められたけど、絶対に最後は負けるわけがないと。でも後で振り返った時にゾッとしましたけどね。試合後、これで点を取られていたら、すべてが終わっていたんだなと思ったら、急にゾッとして怖くなりました。
シーズンの最初からやっていればこんなことにはならなかっただろう。もちろんそうなんだけれども、でもみんな手を抜いていたわけじゃない。一生懸命やっていた結果がそうなってしまった。でもそこで最後に踏ん張りを見せられたこと、強さを見せられたことで、ジュビロの持っている「伝統」が最後に生きたと思う。試合で戦った選手たち、試合に出ていなかった選手たちも含めて、ジュビロに関わっている人たち全てにとって、最後に踏ん張って勝利を手にしたことは、ものすごく今後に生きると思います。
【後編へ続く】
















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